バス趣味の世界にも鉄道マニアと同様にバスの写真や動画を対象にした領域が存在する。高速道路本線上を走行するバスを撮影するのは若干敷居が高いものの不可能ではない。そんな世界の一部をのぞいてみよう。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■高速道路は新幹線みたいなもの?
地上を走行するバスを撮影するのは鉄道よりも敷居は低い。駅等の立ち入ることができる鉄道敷地内に行く必要がなく、歩道からでも歩道橋の上からでも狙えるので撮影自体は難しくない。
走行速度も低いし、角度もある程度自由になる。鉄道よりも厄介なのは、どこの車線を通るのかが確定しないことだろうか。道路状況によるのが、片側2車線以上ある道路では必ず通る車線など存在しない。
一方で、高速道路を走行するバスを撮影するのは若干敷居が高い。高速道路はたいていが高架道路で、地上から撮影するのは難しい。鉄道でいうと新幹線を撮影するようなものだ。
■上から狙うか横から狙うか?
考えられるのは高速道路を上から見下ろす歩道橋や道路から撮影することだが、転落防止のために高い柵や塀がある場合が多く、それらの障害物がない場所を探しておく必要がある。
そして横から撮影するのであれば、PAやSAから本線を狙うことになるが、これもエリアと本線が植え込み等で分離されている場合がほとんどなので、そのような障害物がないエリアを探さなくてはならない。
■数は少ないがポイントはある!
比較的高頻度で高速バスが走行する高速道路で前述のような場所を探せばあとは現地に行くまでだ。一例として記者は九州自動車道の本線をまたぐ歩道橋にやってきた。
福岡県鞍手郡鞍手町にある橋で、峠のサミット付近なので峠を駆け上ってくる形になる。橋から上下線を見渡せるが、両方向から頻繁に高速バスがやってくるのでどちらも監視する必要がある。
■乗り換えアプリを活用する
この区間は西鉄の都市間近距離高速バスが頻繁に走る。福岡発着で北九州・直方・行橋方面行きの高速バスは本線バスストップに停車するので、乗り換えアプリで直方PA-若宮IC間を表示させ、上下線を切り替えると、前のバス停発車後の数分後にはバスがやってくる。
もちろん鉄道のように正確ではないが、バスロケ情報を提供しているバス事業者だとほぼ正確に接近情報を得ることができて効率よく撮影できる。当地の場合のレンズはバス単体を狙うのであれば35mm換算で200mmは欲しいが、お手軽撮影ではスマホのマニュアルモードで撮影してトリミングする手もある。