■あくまでコスギですから!!
6.5km地点で、もう一度409号線から離脱、東急東横線・目黒線の武蔵小杉駅東口へと向かう。
何年か前、目黒線沿線では約7km離れた武蔵小山のことを指す例の“略称”を武蔵小杉に持ってくるという、寝起きでブートジョロキアを食わされるようなマーケティングが大々的に行われた。
例の略称が使われると、真っ先に武蔵小山商店街の長いアーケードを連想するのは現在も大して変わらないが、東急バスの武蔵小杉駅周辺バス停の名称はどれも「小杉」だ。
東急線武蔵小杉駅東口のバス停名称も「小杉駅東口」で、東急バスのフォーマルな呼称に則れば、ムとサの要素が最初から存在せず、例の略称は通用しないわけだ。住所ベースでも武蔵小杉駅は小杉町、東口バスターミナルに至っては新丸子に位置している。
小杉駅東口でバスが数分停車した。中距離を走るローカル路線バスではトイレ休憩を兼ねていることが多いものの、川32系統の場合は単に時間調整とみられる。
■そこそこ長く乗れる路線
小杉駅東口を出発して409号線に戻ると、あとはほぼ道なりに府中街道を進んでいき、小杉から23分ほどで高津に辿り着く。都会で端から端までの走行距離が10kmを超える路線となると、乗車時間もそれなりに長くなる。
川崎駅ラゾーナ広場から小杉駅東口までが38分、高津駅前まで通し乗車すると1時間1分前後だ。10:57分発の便を利用したので、高津駅には11:58に到着した。
始発の段階で10名ほどの乗車があり、何度か入れ替わった。電車だとアクセスしづらい途中区間での限定利用がメインのようで、全区間での利用はゼロに近かった。
南武線を使って武蔵溝ノ口まで行き、東急溝の口で田園都市線に乗り換えて高津へ向かうと32分くらい。当然ながら電車のほうが早く着くが、バスの運賃220円に対して電車は370円かかり、費用面ではバスのほうが強い。
住宅地や倉庫、大規模事業所などが建ち並ぶエリアがずっと続き、バスの車窓を流れる景色の大半が人工物の組み合わせだ。例外的に緑の配分が高めの場所に等々力緑地があり、「市営等々力グランド入口」が最寄り。
等々力緑地に散策がてら立ち寄りつつ、ルート的にはショートカットながらも、時間的に見ると超ノンビリな乗りバス旅をしてみるのも、川32系統の有益な使い方になりそうだ。
【画像ギャラリー】川崎限定!! 川32系統(5枚)画像ギャラリー