一代限りで終わったからこそ価値がある! 唯一無二の名車たち

一代限りで終わったからこそ価値がある! 唯一無二の名車たち

 2021年で55周年を迎えたカローラのように何代にも渡ってモデルチェンジを繰り返し、現在も販売が続けられているモデルがあるいっぽう、わずか一代限りで静かにその生涯を終えたモデルも数知れず……。

 だからといって、それらのすべてが“魅力ナシ”だったのかといえば、答えはノー! ここでは、挙げだしたらキリがないほど存在する一代限りで販売が終了となった名車(迷車)のなかから、唯一無二とも言える個性が際立った5モデルを厳選。アナタの記憶に残る一台は、この中にありますか?

文/FK、写真/ホンダ、マツダ、三菱、FavCars.com

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三菱自動車・i-MiEV(アイ・ミーブ)(販売期間:2009年7月~2021年3月)

一代限りで終わったからこそ価値がある! 唯一無二の名車たち
2010年12月に発売された日産リーフが国産EVの先駆者と言われるが、実は、i-MiEVはその前年にすでに市販EVとして発売されていた。2009年の登場時には、軽自動車扱いだった

 2009年6月に量産型の電気自動車として発表されたi-MiEVは環境汚染、地球温暖化、石油エネルギーの枯渇といった現代のクルマが直面する課題に対応する究極の環境対応車として同年7月に市場投入された。

 1回の充電で160kmの走行距離を実現(10・15モード)して日常ユースにも対応する走行距離を確保したi-MiEVは、リアミドシップレイアウトの特長であるロングホイールベースを活かした高い居住性も兼備。電気自動車ならではの静粛性と快適な走りに加え、小型・軽量・高効率の永久磁石式同期型モーターの搭載によって発進時から最大トルクを発生、軽快でトルクフルな走りも自慢のひとつだった。

 このように電気自動車の魅力を満載したi-MiEVではあったが、発売当時のメーカー希望小売価格が438万円と高価だったこともあり、価格面で苦戦を強いられることに……。

 i-MiEVの販売終了から約半年後の2021年8月、三菱自動車は日産との合弁会社であるNMKVにおいて2022年度初頭に軽自動車サイズの電気自動車を発売すると発表。姿・カタチはまったくの別物となるが、i-MiEVのDNAを受け継ぐ新車の登場に期待したい。

ダイハツ・YRV(販売期間:2000年8月~2005年9月)

140psを発揮する1.3リッターの直列4気筒DOHCターボエンジンを搭載したターボ。クラス最強とも言えるスポーティな走行性能を発揮した
140psを発揮する1.3リッターの直列4気筒DOHCターボエンジンを搭載したターボ。クラス最強とも言えるスポーティな走行性能を発揮した

 クルマの基本性能である走りに重点を置いた、「速さのカイカン」とダブルウェッジスタイルによる「カッコ良さのカイカン」を追求したYRVは2000年8月に登場。

 そのコンセプトを具現化するべく140psの最高出力を発生する1300ccエンジンを搭載した最上位グレードのターボは、1000kgを下回る車体の軽さを武器にスポーツカー顔負けの加速性能を発揮。80年代を席巻したホットハッチを彷彿させる魅力的な一台だった。

 また、ターボのトランスミッションはATのみの設定ではあったが、ステアリングスポークに装備された+/-のボタンを押せばMT感覚で操作できるステアシフトを装備して走りの楽しさを演出。

 他にも徹底した解析に基づいたサウンド空間を提供するパノラマサウンドシステム、衝突安全ボディのTAF、乗員に優しい安全インテリアのSOFIを採用するなど、当時のダイハツの最先端技術が投入されていた。

 それでいて、ターボの車両本体価格は139万9000円とリーズナブル。ホットハッチと呼べるクルマが数えるほどとなってしまった現代に国産車おいて、速い・軽い・安いの三拍子揃ったYRVのようなクルマが欲しいと思う人も多いのでは?

次ページは : ホンダ・ロゴ(販売期間:1996年10月~2001年6月)

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