一代限りで終わったからこそ価値がある! 唯一無二の名車たち

ホンダ・ロゴ(販売期間:1996年10月~2001年6月)

一代限りで終わったからこそ価値がある! 唯一無二の名車たち
ボンネットは短く、キャビンは長く、背は高いというフォルムは、日常の使い勝手とスタイリングの良さを求めた結果のもの。1.3リッターで100万円を切る価格設定も大きな魅力だった

 1995年12月に販売が終了した2代目シティの後継車として、1996年10月にデビューしたロゴ。

 日常生活における使い勝手の良さを追求するべく、扱いやすいボディサイズと“キュービック・パッケージ”と呼ばれた広くて快適な居住空間を両立したコンパクトな1台は、市街地での走行を考慮した新設計の1300ccエンジンと無段変速ATのホンダマルチマチックとの組み合わせによって10・15モード燃費18.0km/Lという高い経済性も実現した。

 シャシーもフロント1425mm/リア1400mmのワイドトレッドを基本に、サスペンションジオメトリーやブレーキペダルレシオの最適化を図ることで安心感を提供。新開発の液封エンジンマウントも快適性に大きく寄与していた。

 また、高い乗員保護性能を求めた高効率クラッシャブル構造&高剛性キャビンや4輪アンチロックブレーキシステムの採用、全車に標準装備された運転席用SRSエアバッグシステムによって高水準の安全性もしっかりと確保。

 量販グレードのATモデルが100万円を下回るロープライスだったことを考えると……もっと高い評価が与えられてもいい一台だったと言えるのではないだろうか。

トヨタ・キャバリエ(販売期間:1996年1月~2000年12月)

一代限りで終わったからこそ価値がある! 唯一無二の名車たち
GMからのOEM供給を受けて販売されたキャバリエ。鳴り物入りでの登場だったものの、年間販売目標2万台という強気の設定だったが、販売期間中の新車登録台数は3万7310台という悲惨な結果に

 アメリカのGM(ゼネラルモータース)が製造し、トヨタが輸入販売したキャバリエは1996年1月に登場。

 パーキングブレーキレバー、ライト、ウインカーレバー、インストルメントパネルなどを専用設計としただけでなく、デュアルエアバッグ、ABS、盗難防止イグニッションシステムを全車標準装備して日本に導入されたキャバリエは全幅が1700mmを超える3ナンバーサイズとなるクーペとセダンの2タイプのボディを用意。スポーティなエクステリアを有したクーペは、セダンに比べて全高を40mm抑えたデザインが採用されていたことも大きな特長であった。

 スケールの大きいアメリカの痛快な走りを実現するべく搭載された2400ccの直4 DOHC16バルブエンジンと電子制御の4速ATの組み合わせも想像を超える軽快な走りを披露して好評を博した。

 それ以上に特筆すべきは車両本体価格。発売当時は181万円から205万円というバーゲンプライスに設定されたが……所ジョージさんを起用したTVコマーシャルで強烈なインパクトを残したもののセールスは低迷。当初は5年を予定していた販売期間を前倒しして、2000年4月に日本への輸入終了が発表された。

マツダ・ランティス(販売期間:1993年9月~1997年5月)

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立ち上がりがスムーズで、スポーティな走りが楽しめるセダンだったものの、国内販売は低迷。国内販売期間は1993年から1997年と、非常に短命なモデルとなってしまった

 躍動感のあるフォルムとゆとりの居住空間を両立するとともに優れたシャシー性能と高い安全性能を追求したランティスは、ファミリア アスティナ/ユーノス100の後継モデルとして1993年9月に登場。

 発売当時、エンジンは135psを発生する1800ccの直4 DOHC16バルブと170PSを発生する2000ccのV6 DOHC24バルブの2種類が、トランスミッションは5MTと電子制御4ATの2種類が、ボディは5ドアハッチバックと4ドアセダンの2種類が設定されていた。

 今となっては希少な5ナンバーサイズのボディに高出力エンジンの組み合わせはスポーツコンパクトと呼ぶに相応しいパフォーマンスを発揮したが、実用性よりもスタイリングや走行性能を優先したことがファミリー層には受け入れられず、1997年5月に販売を終了。

 しかし、1994年には全国限定150台のマツダスピードバージョンが発売されたり、1996年には新衝突安全基準適合車の第1号に認定されるなど、マツダファンの記憶に鮮明に残る個性的な1台だったことを証明するかのように、マツダ公式WEBサイトで行われた創立100周年記念の歴代モデル人気投票では堂々の1位を獲得している。

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