■グランドエフェクト化とPUパワーの格差も縮まり多くのバトルが生まれるか?
そして2022年の新F1は、エアロ的により白熱した接近戦が展開されるだろう、といわれている。後方渦流の管理が行き届いたエアロ規則により、後走車が先行車にこれまで以上に接近した走行が可能となるのだ。特にDRS稼働前のコーナーでテール・ツー・ノーズのままでのコーナリングが可能となり、これによりストレートでのスリップストリームの利用がより早い時点で可能となる。
つまりこれまでよりも追い越しを仕掛けやすくなるというわけだ。したがってレース中のコーナリング速度は特に後方車で増し、先行車との間隔は縮まる……。加えて燃料変更により、これまでのようなPUのパワー格差も縮まる気配だ。
2022年いよいよ激戦の始まりだ。
津川哲夫
1949年生まれ、東京都出身。1976年に日本初開催となった富士スピードウェイでのF1を観戦。そして、F1メカニックを志し、単身渡英。
1978年にはサーティスのメカニックとなり、以後数々のチームを渡り歩いた。ベネトン在籍時代の1990年をもってF1メカニックを引退。日本人F1メカニックのパイオニアとして道を切り開いた。
F1メカニック引退後は、F1ジャーナリストに転身。各種メディアを通じてF1の魅力を発信している。ブログ「哲じいの車輪くらぶ」、 YouTubeチャンネル「津川哲夫のF1グランプリボーイズ」などがある。
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