逆風が吹くセダン市場のなかでも魅力を放つ”かっこいい”セダン「WRX S4」
ステーションワゴンと並び風前の灯と言えるのがセダン。他メーカーではセダンを縮小し、遂にはクラウンまでがセダンからSUVへ移行してしまうという悲しいニュースも……。現存するセダンのラインナップを見ても、クルマ好き、特に、若い世代のクルマ好きの心はときめかない……というのが正直なところだろう。しかし! そんな逆風のなかでもスバルはひと味違う、超かっこいいセダンを造り続けている。
それがスバルのフラッグシップセダンのWRX S4だ。ラリー好きならWRXという名を聞いただけで心躍るという人も多いはずだ。
2021年11月に発表された新型の注目点はなんといっても、最大出力275ps、最大トルク38.2kgmを発生する新開発の2.4リッター直噴ターボ“DIT”エンジン。従来型から排気量を400cc拡大することで、低速域から力強いトルクを発生させることで気持ちの良い立ち上がりと力強い加速が可能に。さらに、スバルパフォーマンストランスミッションと組み合わせることでクルマを操る楽しさを倍増させている。
また、レヴォーグ同様、ドライブモードセレクトも搭載。走りのスタイルをセレクトすることができる。こうした徹底した走行性能へのこだわりからもラリーの栄光を背負ったWRXのプライドが見て取れる。
押し出しの強いエクステリアデザインもスポーティなイメージを強調。力強く張り出したフェンダーなど、ある意味、オラオラ系のデザインは「セダン=おじさんなんて言わせない!」という気合いが感じられる!?
あっちとは違うぜ! アピールもしっかりの「スバルBRZ」
スバル初の量販型後輪駆動車「スバルBRZ」もある意味ハズせない。トヨタ86と兄弟車ではあるが、BRZにはスバルの「あっちとは違う」アピールが強~く感じられるクルマなのだ。
まずは車名。BRZは、ボクサーエンジン(Boxer Engine)、後輪駆動(Rear wheel drive)、究極(Zenith)のそれぞれの頭文字を取って名付けられた。
トヨタは86は「あの伝説のAE86」を猛アピールしたネーミングであるのに対し、BRZはスバルの代名詞とも言えるボクサー(水平対向)エンジンを猛アピールしている感。もちろんトヨタもスポーツ800(ヨタハチ)では水平対向エンジンを搭載しているが、水平対向エンジンを理想のパワーユニット愛してやまないスバルのこだわりはその比ではないはず!
フロントのグリルは、スバルのアイデンティティであると超こだわっている「ヘキサゴングリル」に。トヨタ86が台形なのに対し、ちょい笑い顔に見える逆台形の形状で、トヨタ86より愛嬌のあるオラオラ顔に!?
また、空力性能へのこだわりもハンパない。これはCd値が0.29を達成したアルシオーネSVXのときにも見られた傾向。BRZでも、フロントバンパーダクトに装着された前方からの空気抵抗を分散させる空力テクスチャーのデザインにとことんこだわったということを「開発ストーリー」でも熱く語っている。トヨタ86とは微妙に違った空力調整を施すことで、乗り味の差別化を図っている。
2021年7月のフルモデルチェンジで生まれ変わった2代目スバルBRZ。風前の灯となっているピュアスポーツの最後の砦になるべく、踏ん張ってほしい! ちなみに、トヨタ86は2代目からはGRスープラ、GRヤリスに続くグローバルモデルの第3弾と位置付けられたことで、GR86と名称が変更されている。
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