■ミニバンに近い実用性、中古車需要に裏打ちされた残価の高さも人気を後押し
以上のようにデリカD:5は、ディーゼルエンジンを搭載して悪路走破力も高いから、ミニバンながらSUVに近い世界観を備える。
それは三菱のブランドイメージにも合致する。ボディサイズのわりに車内が広く、ミニバンの実用性も高いから人気車になった。
販売店のコメントにあったとおり、購入の数年後に高値で売却できることもデリカD:5の特徴だ。
売れ筋価格帯が420万~450万円の高価格車で、独自の個性も備えるため、中古車を希望するユーザーも多い。
その結果、中古車需要がデリカD:5の中古車流通台数を上回り、売却額も連動して高くなった。
そのために残価設計ローンの残価(残存価値)も高い。3年後なら新車価格の55%に達する。一般的な3年後の残価は42~48%だから、デリカD:5では売却時の金額も高まる可能性が高い。
有利な条件で売却できるから、デリカD:5を何台も乗り継ぐユーザーがいるわけだ。
高い残価率は、残価設定ローンを利用する時も有利になり、車両価格のわりに月々の返済額を抑えられる。この資産価値の高さも、デリカD:5の販売が好調な理由だ。
■三菱にしか作れない個性的かつ魅力的なミニバン
冒頭で触れたヴォクシー&ノアは、ハイブリッドなどのメカニズムを刷新すると同時に、スマートフォンを使って車外から車庫入れを遠隔操作できる機能などの先進装備を満載した。
この背景には、ミニバンのデザインや機能がどの車種も似ていて違いがわかりにくく、先進性で差を付ける狙いもある。
ところが、デリカD:5はヴォクシー&ノア、ステップワゴン、セレナなどに比べると、車両の本質となるデザインや機能を個性的かつ魅力的に仕上げた。
ほかのメーカーには真似のできないミニバンだから、発売から15年を経過しながら、今でも人気が衰えないというワケだ。
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