「そういえばあのクルマ、東京じゃ見ないな」ってことありませんか? 首都圏では排ガス規制があり、かつてのディーゼル車を登録する事ができないんです!! それじゃあ一体ランクルにパジェロ、サーフはどこへ……。
文:小鮒康一/写真:ベストカー編集部
■車高を上げたFF車だけじゃない!?!? 今でも人気な本格クロカン車!!
未だに衰えを知らないクロスオーバーSUV人気。往年の名車でもあるランドクルーザー70が再々販されるなど、本格的なクロスカントリーモデルも高い人気を誇っているのはご存知の通りだ。しかし、その一方でヒッソリと首都圏から姿を消してしまっているモデルも存在する。それが当時人気を誇っていたディーゼルエンジンを搭載したクロスカントリーモデルたちである。
■自動車NOx・PM法によって首都圏などで登録不可になってしまった
自動車NOx・PM法とは、人体に悪影響を及ぼす恐れのある排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)や浮遊粒子状物質(PM)の排出量を規制するもの。
正式名称は「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」というもの。
平たくいうと“有害物質を多く排出するクルマは特定の地域運用できませんよ”ということだ。
排出量の多いディーゼル車は首都圏などを含む大都市圏では登録できない、つまり乗ることができなくなったのだ。
では首都圏で登録できなくなった車両はどうなったのかというと、多くの車両は規制外の地域に中古車として流通するようになった。
特にクロスカントリーモデルは高い走破性を兼ね備えているため、降雪地帯に多く流通しているようで、特に北海道などでは未だに現役で稼働している往年の名クロスカントリー車を多く見ることができる。
また排出ガス基準のそこまで厳しくない海外へも相当数が輸出されたようで、海の向こうではまだまだ現役バリバリで走っている車両も珍しくないようだ。
ただ北国で使用されているこれらの車両も、融雪剤などによる塩害によって年々現役車両は減っているようで、別れのタイミングは刻一刻と近づいているのも間違いない。
■往年の名車への憧れが脳裏に焼き付いて離れないあなたへ!! 浄化装置で適合することも!!
ちなみに自動車NOx・PM法に適合しない古いディーゼル車であっても、新たに排出ガス浄化装置を装着し、再検査をして数値が基準値内に収まっていることが確認されれば当該地域で登録することもできる。
費用は100万円後と決して安くはないが、気に入った車両を規制地域内で登録できると考えれば高くない出費と思う人も少なくないのではないだろうか。
【画像ギャラリー】色褪せない魅力!! 歴代ランドクルーザーを画像でチェック!! (14枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方