所有しているだけで、いかにも趣味人といった風情がうれしいオープンカー。新車で買うには予算が厳しい人でも、中古車だったら何とかなるかも。それが100万円台なら……もう、オープンカーに憧れるのをやめましょう。
文/FK、写真/トヨタ、日産、マツダ、三菱、CarsWp.com
【画像ギャラリー】一生に一度は乗っておきたいオープンカー4選(15枚)画像ギャラリー■不人気車だったからこそ愛しすぎる悲運の3代目マツダ・ロードスター
今となっては希少なライトウェイトオープンスポーツカーのロードスター。
現行の4代目はデビューからすでに10年以上が経過したが、その人気にはいっさいの陰りは見えないロングセラーモデルとなった。
しかし、ロードスターの歴代モデルのなかには不人気車というレッテルを貼られたモデルも存在した。それは、2005年8月に発売された3代目。
先代モデルからデザインを一新し、エクステリアはロードスターならではのユニークさを継承しながらモダンで親しみやすいスタイリングに、インテリアはクリーンな造形や新しい素材感を基調とすることによってシンプルでありながら先進的な印象を与えた3代目。
また、ボディは全幅が1700mmを超える3ナンバーサイズとなり、新開発の2.0リッター 水冷直列4気筒DOHC 16バルブ MZRエンジンも軽快さ、伸びやかさ、力強さ、リニア感、サウンド特性をバランス良く融合した一級品であった。
加えて、アルミ製トランクリッドの採用をはじめ、重量削減が可能な部位を洗い出すグラム作戦を展開した結果、2代目と同等のコンパクトで軽量なボディを実現。
2006年8月にはルーフをホイールベース間のシートバックスペースに収納する電動ルーフシステムを採用したパワーリトラクタブルハードトップを発売し、順風満帆に思えた3代目だったが、2008年からセールスが伸び悩むことに……。
3ナンバーサイズのボディを採用したことでライトウェイトオープンスポーツカーのイメージが薄くなったことが不振の要因のひとつになったことは間違いなく、2015年5月に4代目にバトンを渡した。
現在の中古車市場では100万~200万円と価格帯に幅はあるが、その高いパフォーマンスを考えれば、比較的お手頃感がある1台といえそうだ。
【画像ギャラリー】一生に一度は乗っておきたいオープンカー4選(15枚)画像ギャラリー■目立ちたければ日産・フェアレディZ、狙い目はZ33型のロードスター一択でしょ!
Z伝説の始まりは1969年12月に登場し、世界のスポーツカー市場に衝撃を与えたS30型。
しかし、フェアレディという車名のルーツを辿っていくとその歴史はさらに古く、1960年に北米輸出専用車として発売されたダットサン・フェアレディ(SPL212型)まで遡る。
このダットサン・フェアレディはオープンボディが採用されたが、ここで紹介するのはそのDNAを継承するZ33型のロードスター。
自動開閉式のソフトトップを装備した2シーターのオープンモデルであるフェアレディZ ロードスターは、北米では350Z ROADSTERとして2003年7月に先行発売され、美しいフォルムと他車を圧倒する動力性能が高く評価されていた。
2002年7月に日本で発売されたクーペの開発段階からZファミリーの1台として設計されていたフェアレディZ ロードスターは、クーペ同様の動力性能を達成しながらオープンモデルならではの“快適な走り”、“デザインの美しさ”、“容易な開閉操作”という3つの付加価値を実現。
エクステリアは、ストレージリッドの採用によるソフトトップ格納時の流麗なフォルムや非対称のバルジ&プロテクションバーのデザインによるスポーティなイメージを追求。
さらなるパーシブドクオリティの追求による上質で軽快感のある室内空間や爽やかな風を体感できる新感覚のネットシートを採用したインテリアもフェアレディZ ロードスターの特徴であり、VQ35DEエンジンがもたらす圧倒的な加速性能もフェアレディZ ロードスターの大きな魅力であった。
そんなZ33型のフェアレディZ ロードスターは、2009年10月に登場したZ34型でも継続して販売された。
ちなみに、現在の中古車市場における価格相場は平均100~120万円。
専用のボディ構造部品採用や剛性向上により、オープンボディでありながら操縦安定性はきわめて高く、見た目と走りを両立した好バランスの1台であることは言うに及ばない。
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