1月22日、日産自動車が福岡県の北九州市に新しい電池工場を建設すると発表した。一部報道では、ここで作られた電池が日産の自社製軽EVに搭載されるというが、日産の軽自動車といえば、三菱との合弁会社であるNMKVで作ってきたはず。日産SAKURAは、ekクロスEVと別の道を歩むのだろうか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産自動車、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】日常使いに最強のSAKURAをもう一度じっくり見て!(21枚)画像ギャラリー待望のリン酸鉄リチウムイオン電池を生産!
日産の新しい電池工場だが、福岡県北九州市の若松区響灘エリアに建設される。
このプロジェクトに関しては2024年9月、経産省が「蓄電池の係る供給確保計画」として認定しており、約1533億円といわれる事業総額に対して、最大557億円の助成が行われる見込みだ。新工場は2025年度に着工し2028年度に稼働開始、同年度から出荷を開始するという。
生産される電池だが、これまで中国メーカーの独壇場だったLFP(リン酸鉄リチウムイオン)電池。ご承知のとおり発火しにくく長寿命なうえ、安いというメリットがあり、日産の新型LFP電池でいえば、現行SAKURAの三元系電池に対して約3割のコストダウンが可能だという。
【画像ギャラリー】日常使いに最強のSAKURAをもう一度じっくり見て!(21枚)画像ギャラリーLFP電池を軽自動車に積めば効果は大きいが……
一部報道によれば、このLFP電池が日産の新型軽EVに搭載されると伝えられている。これまで日産は三菱自動車と協業して軽自動車を生産してきたが、それを自社生産に切り替えるというのだ。
日産の軽EVといえばSAKURAだが、2022年にデビューしており、新工場が稼働する2028年には生産6年目に入る。進化の激しいBEVの領域にあっては、確かにフルモデルチェンジをしてもおかしくないタイミングだ。
この件について日産自動車の広報部に問い合わせたところ「(九州での)EVの生産は検討している」との回答で、具体的な車種への言及はなかった。日産と三菱自動車は現在ホンダとの統合に関してさまざまな検討を行っている状況だから、たしかに事態は流動的といえる。
いっぽうこれは編集部の予想だが、LFP電池のメリットは廉価なモデルにこそ効いてくる。コスト競争が強烈に厳しい軽自動車に積まれれば、効果は劇的だと考える。
仮にSAKURAが自社生産になったとしても、量産効果が得られるekクロスEVとの縁は簡単に切れそうもない。SAKURAがLFP電池を積めば、OEM車としてekクロスEVにも同電池が積まれるという体制はあり得るのではなかろうか。
【画像ギャラリー】日常使いに最強のSAKURAをもう一度じっくり見て!(21枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方