ミニバンやSUVのリアゲートには上開き、横開き、分割式など、さまざまな開け方が存在するが、先代ステップワゴンの「わくわくゲート」ほど、斬新なリアゲートはないだろう。一代限りで消滅した個性派リアゲートの魅力に迫る。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:ホンダ
【画像ギャラリー】これたしかに便利だった!! わくわくゲート知られざる使い道(3枚)画像ギャラリー狭い場所での省スペース性と低い開口部が特徴
わくわくゲートは縦開き式のリアゲートに横開き式のサブドアを備えたホンダ独自のリアゲート。サードシートは左右に分割できる上に、床下に収納することができるので、サブドアからの乗り降りも可能。リアゲートを開けられない、狭い場所での荷物の出し入れも容易だった。
リアゲートの開閉を億劫に感じたことや、後方のクルマとの間隔が狭くてリアゲートを開けられなかった経験を持つ人は多いはず。大きなリアゲートをもつミニバンの泣き所をうまくカバーした、画期的なドアだったと言える。
分割タイプのリアゲートという点では、MINIに代表される観音開き、セレナやメルセデスのVクラスのようにガラス部分が独立開閉するタイプが存在する。これらも使い勝手が良いが、わくわくゲートの優れた点はサブドアだけにとどまらない。
もう一つの優れた点は開口部の高さ。このクルマのリアゲートは、本来リアバンパーが存在する位置までカバーしており、ゲートを開ければ開口地上高445mm(FF車)の低床フロアにアクセスすることができる。そのため、大きく重い荷物でもリアバンパーのダメージを気にすることなく積載が可能。開口高さも1270mmと十分なゆとりがある。
【画像ギャラリー】これたしかに便利だった!! わくわくゲート知られざる使い道(3枚)画像ギャラリー現行モデルにわくわくゲートがない理由を推察してみよう
メリットだらけに思えるわくわくゲートだが、フルモデルチェンジを機に消滅。その要因の一つはデザインで、サブドアによってリアのデザインが左右非対称になることや、バックミラーに映るサブドアの縦ラインが不評で購入を見送った人が多くいた。
また、一般的なバックドアに比べてコスト高なのは想像に難くない。
その他、バンパーがない分、リアまわりを損傷した場合の修理はリアゲート交換となる場合が多く、修理費用が高くつくことも予想できる。
結果として賛否の分かれる装備になってしまったわけだが、筆者自身、今でもステップワゴンのレンタカーを利用する度にサブドアの便利さを実感しており、わくわくゲートを実用化した開発陣に心から賛辞を贈りたい。
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コメント
コメントの使い方皆さんのコメント見ると使い続けると良がわかるのかもしれないですね。
レンタカーで、子連れフル乗車で乗りました。横開きドアは確かに使いやすいのですが、ベビーカーと他の荷物だと開口部が小さかったです。で、普通に開けるとゲートが長くてとても重い。横開きが便利なのでこのギャップが余計に気になっちゃう。こるなら横専用でいいじゃんて思っちゃいました。それかシンプルに観音開きとか。
ワクワクゲート付きのステップワゴンに乗ってますが、確かに便利。
リアゲートから荷物入れたいけど、駐車場のスペースが足りずに一度クルマを前に出して・・・という面倒が無くなったのは大きいですね。
できれば次期型では復活して欲しいです
保守的な人たちには許せない機構だったんだろうなぁ
新しいが何でもいいわけではないし
コスト見合いもあるけど
どこかでまた復活する技術でしょうね
ステップWGNの代名詞とも言える便利機能で、悪いのなんて見た目くらいだったと思います。
しかし言われてみると確かに、コスト掛かってそうです。最初にコストダウン受ける部分にされても仕方ないのかな。
わくわくゲートの下側、バンパーの位置は樹脂製で素人でも簡単に交換可能です。リアサイドも樹脂製で簡単に外せます。4分割になっているので壊れた場所だけ交換可能です。ヤクオフで五千円くらいで買えます。そもそもリアを交換する程、事故ったらどんなクルマでもリアハッチ交換でしょう