現時点では、日本のコンパクトカーに搭載するなら、e:HEVのほうが適している
クルマ好き、そして元日産のエンジニアとしては、「クルマは運転の楽しさがあってこそ」「爽快な運転フィーリングをより感じることができるe-POWERのほうが優れる」といいたいところなのだが、現実的に日本で使うコンパクトカーとして適しているのは、e:HEVのほうだろう。
ガソリン価格に敏感な日本人にとって、燃費のよさは魅力的である上に、静粛性にも敏感な日本人は、e:HEVのほうが(エンジン回転ノイズなどが)静かで「よいクルマ」だと感じるはずだ。
ただ、日産は、2025年2月13日に発表した「ターンアラウンドの取り組みの進捗」のなかで、第三世代のe-POWERの登場を予告しており、2025~2026年度に投入さるという第三世代のe-POWERでは、高速走行時の燃費が現行の第二世代e-POWER比で15%改善するとしている。具体的な方策のすべては見えてはいないが、実現すれば、この弱点を克服することができるかもしれない。コストも初代e-POWER比で20%も削減できるとしているので、コストに厳しいコンパクトカーにおいて、e:HEVを上回る魅力を備えてくる可能性がある。今後に期待したい!!
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コメント
コメントの使い方トヨタは直結どころかモーターとエンジン動力の切換えが無段階制御だし、しかもギヤが2段式になってて死角が無い。
2〜3歩先に行ってる。
発電機専用の原始的な仕組みもエンジン制御の自由度の高さから、一応利点も有る。
とにかく熱効率一点集中型のエンジンにした上で、3段変速にすればかなり良くなる。
三菱,ホンダ共に一段だけでは、いかに直結にしようとギヤ比に無理がある所は共通だからね。
eHEVはパラレル方式なのでEVモードのフィーリングをエンジンでの加減速と同じようにチューニングしている理由も含めてレビューが欲しかったです。EVモードの加減速をePowerなみにしてしまうとエンジンでのフィーリングとのギャップが大きくなり、違和感につながるのではと思います。元エンジニアの観点も見たかったです
当方日産のエンジニアですが、
エンジンに切り替えるパラレル方式の場合、EVモードの加減速のフィーリングをエンジンと極端に変えてしまうとドライバーの違和感になるので加減速をエンジンっぽくチューニングしていると思います。
エンジニアならではの技術的に難しい箇所の工夫もレビューされると良いのかなと思います。
4気筒エンジンと直結クラッチとの組み合わせを成立させる為に薄型モーターを採用するe:HEVは電動パワートレーンならではのフィーリングや加速がやや犠牲になり、EV用のモーターをそのまま搭載するe-POWERはフィーリングや力強さは魅力的だが、エンジンを3気筒としており、VC-T以外は非力なので搭載性以前に直結クラッチがあっても意味を成さない。
非常に興味深いと思います。