ヤリス超えの小ささ!! 最新装備採用で爆安[320万円]!? バカ売れ予想の[ID. エブリワン]とは

ヤリス超えの小ささ!! 最新装備採用で爆安[320万円]!? バカ売れ予想の[ID. エブリワン]とは

 フォルクスワーゲンから全長3880mmの小さくて使いやすい次世代コンパクトBEVのコンセプトカー「ID. EVERY1(エブリワン)」がお披露目となった。昨今、BEVは世界的に売れ行きが減少傾向……。果たしてID. EVERY1はBEVの起爆剤になるのか!! そのポテンシャルに迫っていこう!

文・写真/竹花寿実

【画像ギャラリー】内装シンプルでいいなぁ!! これ下手したらバカ売れじゃん!? 新型コンパクトの全貌を見てよマジで(18枚)画像ギャラリー

VWから売れるBEVが登場!?

VWは新しいプラットフォームを採用したコンパクトBEV「ID. EVERY1」を公開
VWは新しいプラットフォームを採用したコンパクトBEV「ID. EVERY1」を公開

 3月5日、フォルクスワーゲンは、ドイツ・デュッセルドルフで次世代コンパクトBEVのコンセプトカーである「ID. EVERY1(エブリワン)」のワールドプレミアイベントを開催した。

 VWは、2019年秋にコンパクト・ハッチバックのBEVであるID.3の量産を開始し、翌年からヨーロッパ市場に導入。その後もコンパクトSUVのID.4、クーペSUVのID.5(中国市場専用モデル)、ミッドサイズSUVのID.6(中国市場専用モデル)、アッパーミドルセダン/ステーションワゴンのID.7と、着々とBEV専用モデルのラインアップを拡充している。

 だが、これらすべてにBEV専用に開発したMEBプラットフォームを採用しているとはいえ、高コストなリチウムイオンバッテリーを大量に搭載するBEVは、どうしても車両価格が高くなる。各国政府も購入補助金を導入して普及を図ったが、補助金頼りの政策が長続きするわけもない。

 2023年12月からドイツやフランスなどで補助金が終了・縮小となり、2024年にはヨーロッパ市場でBEVの販売台数が144万7934台と、前年比5.9%減となっている。さらに充電インフラの整備遅れや、BEV自体の充電時間の問題も、BEV普及の足枷となっているのは明らかだ。

 ではどうすればBEVは売れるのか。VWの答えは、23年に発表されたID.2allであり、今回お披露目されたID. EVERY1である。

 2027年3月にヨーロッパ市場で発売予定のID. EVERY1は、ID.2allやスポーツバージョンのID. GTIコンセプトなどと同様に、「エレクトリック・アーバン・カー・ファミリー」に属する。これらはすべて新しいMEBを採用した前輪駆動モデルだ。

【画像ギャラリー】内装シンプルでいいなぁ!! これ下手したらバカ売れじゃん!? 新型コンパクトの全貌を見てよマジで(18枚)画像ギャラリー

現行ポロよりも小さいエブリワン!

内装はシンプルで4人が広々乗れて、ラゲッジスペースも十分そうだ
内装はシンプルで4人が広々乗れて、ラゲッジスペースも十分そうだ

 ID. EVERY1は、全長3880mm、全幅1816mm、全高1490mmととてもコンパクトで、日本では2021年春に販売終了となったup!(全長3600mm)よりは大きいが、現行ポロ(同4074mm)より一回りコンパクト。ホイールベースは2539mmと、全長に対してかなり長く取られている。

 エクステリアは、既存のID.ファミリーとは一線を画し、意外なほどにコンサバティブな印象だが、ダイナミックで力強さを感じさせ、ハイクオリティを目指したというデザインは、スポーティネスと親しみやすさを兼ね備えていて、広く受け入れられそうだ。

 インテリアは、まだ実物は公開されていないが、オフィシャル写真を見るかぎり、とてもシンプルで機能的なイメージに仕立てられている。4人乗りのパッセンジャースペースはとても広々としているとアナウンスされていて、ドアも4枚ある。ラゲッジも305リッターを確保しているというから、使い勝手はなかなか良さそうだ。

 フロントに搭載する電気モーターは、95PSの最高出力を発揮し、最高速度は130km/hでリミッターが作動。航続距離はWLTPモードで250km以上というから、シティコミューターとしてスペックは十分と言えるだろう。バッテリーサイズについては、現時点でアナウンスはないが、おそらく25kW程度になると予想される。

 量産バージョンには、もちろん最新世代のADASやコネクティビティ、インフォテインメントシステムを搭載し、OTAによる機能アップデートにも対応。VWはID. EVERY1以降のモデルのために、広範囲なアップデートを可能にする強力なソフトウェア・アーキテクチャを開発している。

 またアップデートにユーザーの声を強く反映させる事で、SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)ならぬCDV(カスタマー・デファインド・ビークル)を実現する方針だ。

 そんなID. EVERY1は、なんとたったの2万ユーロ(約320万円)からという価格で販売されるというから驚きだ。この価格であれば、BEVの購入に二の足を踏んでいた人も振り返る。コンパクトで低価格なBEVシティコミューターであるID. EVERY1は、まさに日本のユーザーにピッタリな一台である。

 ところが残念なことに、このID. EVERY1は、現時点ではヨーロッパ市場専用モデルとして開発されているため、日本上陸の可能性はゼロではないものの、極めて低いと言わざるを得ない。ただ英国で販売するなら右ハンドル仕様は生産されるはずなので、日本史上への導入を切に願う。

【画像ギャラリー】内装シンプルでいいなぁ!! これ下手したらバカ売れじゃん!? 新型コンパクトの全貌を見てよマジで(18枚)画像ギャラリー

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

ベストカー12.26号 価格590円 (税込み)  あの「ジャパンモビリティショー2025…