スズキソリオはもっと売れてもいいのではないか?

スズキソリオはもっと売れてもいいのではないか?

 トヨタの人気コンパクトカー「ルーミー」。派手な広告もなく、どちらかというと地味な存在ながら、2024年度(2024年4月~2025年3月)の登録車販売台数ランキングでは、ヤリス、カローラ、シエンタ、ノート、フリード、アルファードに続く7位(42,891台)にランクインする大人気モデルだ。

 もちろんルーミーが素晴らしいクルマだからこその結果なのだが、ルーミーのライバル車で、ルーミーと同じくらい素晴らしい出来ながら、販売台数の面でルーミーに後れをとっているクルマがある。スズキ「ソリオ」だ。

 ルーミーに負けず劣らず、ソリオもめちゃクチャいいクルマ。スズキ「ソリオ」の魅力と実力についてご紹介しよう。

文:吉川賢一/写真:SUZUKI

【画像ギャラリー】一家に一台おすすめしたい万能コンパクト!! スズキ「ソリオ」/「ソリオバンディット」(15枚)画像ギャラリー

一部仕様変更で商品力が爆上がりしたソリオ

 スズキのハイトワゴンタイプのコンパクトカー「ソリオ」と「ソリオバンディット」。同社の大ヒット軽自動車「ワゴンR」をベースに全長と全幅を拡大した「ワゴンRワイド」を起源とするもので、現行型は「ソリオ」という名になってからは4代目にあたるモデルだ。

 2020年に登場した現行型からは、小型乗用車のプラットフォームを採用しており、これによって走行性能が向上するとともに居住性も向上。今年2025年1月には一部仕様変更も実施され、フロントマスクを一新し、従来型よりも艶やかで堂々としたデザインとなった。

 この一部仕様変更ではまた、パワートレインも更新。従来型では1.2L 4気筒エンジンのガソリン車とマイルドハイブリッド車、ハイブリッド車の3タイプを用意していたところ、全グレードを1.2L 3気筒エンジン+小型アシストモーターのマイルドハイブリッド車となった。これによって燃費性能はWLTCモードで20.7~22.0km/Lを達成、従来型よりも10%ほど向上している。

 安全性能の面でも、スズキ最新の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」が採用されたほか、車線維持支援機能も標準装備に。ほかにも、低速時ブレーキサポートやブラインドスポットモニター、先行車の停止に続いて自車も停止保持してくれるアダプティブクルーズコントロール(全車速追従機能)、電動パーキングブレーキやブレーキホールドも上位グレードに採用となった。いまできうる限りのアップデートが投入されたといってよいだろう。

2025年1月に一部商品改良をしたソリオ/ソリオバンディット。フェイスリフトやエンジンの更新、運転支援更新など、大幅アップデートが施されている(写真はソリオバンディット)
2025年1月に一部商品改良をしたソリオ/ソリオバンディット。フェイスリフトやエンジンの更新、運転支援更新など、大幅アップデートが施されている(写真はソリオバンディット)
こちらがソリオ。従来型よりも艶やかで堂々としたデザインとなった
こちらがソリオ。従来型よりも艶やかで堂々としたデザインとなった
インテリアのデザインは従来型と変更はないが、ソリオHYBRID MZとソリオバンディット HYBRID MVには、電動パーキングブレーキやブレーキホールドが採用された
インテリアのデザインは従来型と変更はないが、ソリオHYBRID MZとソリオバンディット HYBRID MVには、電動パーキングブレーキやブレーキホールドが採用された

限られた室内空間ながら、空間活用がものすごく上手い

 ソリオの魅力は何といっても、使い勝手のいい室内空間だ。ボディサイズは、全高3790mm×全幅1645mm×全高1745mm、ホイールベースは2480mmとコンパクトながら、空間活用がものすごく上手い。シエンタやフリードのように3列シートとせず、全車を2列シート車と割り切ったことで、圧巻の車内スペースとなっているのだ。

 特に恩恵を受けているのが後席で、前後スライド幅は165mmもあるので足は余裕で組めるし、後席シートも最大56度までリクライニングできるので、圧倒的なくつろぎ空間とすることができる。スズキの資料によると、荷室に35Lクラスのスーツケースを5個積んでも後席のひざ前に余裕があるというから、相当に広いことが分かるだろう。

 全高がしっかりとあるので、小さなお子さんであれば、車内で立って着替えができることもできるし、ラゲッジボード下に空いた空間には、スーパーの買い物かごがすっぽりと収まる。車内には他にも、各所に収納スペースが仕込まれており、限られた室内空間を最大限活用できる工夫がこれでもかと織り込まれている。

 小回り性能もソリオの魅力だ。最小回転半径はなんと4.8mと軽自動車並み。駐車場での取りまわしのシーンでも、スイスイと移動ができるので、運転に不慣れなドライバーであっても運転がしやすい。もちろん運転席からの視界も素晴らしく、メーカーオプションの全方位カメラによる3Dビューを使うことで、目視しにくいエリアの周辺確認もばっちりだ。

圧巻の室内の広さ。スズキによると、荷室に35Lクラスのスーツケースを5個積んでも後席のひざ前に余裕があるという
圧巻の室内の広さ。スズキによると、荷室に35Lクラスのスーツケースを5個積んでも後席のひざ前に余裕があるという
後席シートは前後スライドと、シートリクライニングも可能
後席シートは前後スライドと、シートリクライニングも可能
ソリオは最小回転半径が4.8m。もはや軽自動車並みの小回り性能である
ソリオは最小回転半径が4.8m。もはや軽自動車並みの小回り性能である

次ページは : 今後はルーミーに肉薄していくのでは!??

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