新型マツダ CX-5に搭載予定のスカイアクティブZは究極のガソリンエンジンなのか?

新たな究極の内燃機関、スカイアクティブZに期待できるか?

2.5L 直列4 気筒ガソリンエンジンのスカイアクティブZ。厳しいエミッション規制である欧州ユーロ7 、北米LEV4 、Tier4 をクリアしながら、さらに高い次元の⾛⾏性能も両⽴させるエンジンとして開発が進行中
2.5L 直列4 気筒ガソリンエンジンのスカイアクティブZ。厳しいエミッション規制である欧州ユーロ7 、北米LEV4 、Tier4 をクリアしながら、さらに高い次元の⾛⾏性能も両⽴させるエンジンとして開発が進行中

 スカイアクティブXに変わる新たなマツダのエンジンがスカイアクティブZだ。スカイアクティブZは、スカイアクティブXの希薄燃焼技術を進化させ、EGR(排出ガスを燃焼室へ環流させる機能)を積極的に活用することで、希薄燃焼と理論空燃比に基づく燃焼を両立させる。スカイアクティブXはコストが高く失敗に終わったから、スカイアクティブZは機能をシンプルにして価格も抑える。

 そしてスカイアクティブZは、既存の直列4気筒2.5Lエンジンに組み合わせて、マツダ独自のストロングハイブリッドを構成する。つまり電動技術に含まれるエンジンだ。

2030年までのロードマップ
2030年までのロードマップ

 スカイアクティブZを使ったストロングハイブリッドを最初に搭載する車種は、次期CX-5に搭載されることが明らかにされている。

 CX-5は2025年の終盤から2026年の前半にフルモデルチェンジするが、この時点ではマイルドハイブリッドを搭載する。スカイアクティブZを使ったストロングハイブリッドは、2027年中に次期CX-5から導入される予定。

新型CX-5の予想CGイラスト。スカイアクティブZの搭載は話題となりそうだ(画像はベストカー制作の予想CG)
新型CX-5の予想CGイラスト。スカイアクティブZの搭載は話題となりそうだ(画像はベストカー制作の予想CG)

 次期CX-5に設定されるストロングハイブリッド搭載車のWLTCモード燃費は、23km/L以上を目指すだろう。現行ハリアーハイブリッドが2.5Lエンジンを搭載して22.3km/L(2WD)だから、次期CX-5のストロングハイブリッドは、これを超えることでマツダの技術力をアピールする。

 また今後のマツダは、開発効率の向上と生産コスト削減のため、エンジンの種類を抑える。クリーンディーゼルターボは、CX-60/80の直列6気筒3.3Lに集約され、現行CX-5の直列4気筒2.2Lは廃止の方向になる。

次期CX-5の予想CGイラスト(ベストカー編集部制作の予想CG)
次期CX-5の予想CGイラスト(ベストカー編集部制作の予想CG)

 その意味でもスカイアクティブZを使ったストロングハイブリッドの性能は重要だ。現行CX-5の2.2Lクリーンディーゼルターボは、ノーマルガソリンエンジンに当てはめると4Lに相当する駆動力を発生して、WLTCモード燃費は2WDが17.4km/Lだ。軽油価格の安さも考慮すると、燃料代は、WLTCモード燃費が19~20km/LのコンパクトSUVと同等になる。

 このように現在の2.2Lディーゼルは高性能かつ低燃費で、2Lガソリンエンジンと比べた時の価格アップは、大半のグレードが31万9000円に収まる。ハイブリッドの35万~50万円に比べてかなり安い。2.2Lディーゼルが優秀なエンジンとあって、これに代わるスカイアクティブZを使ったハイブリッドも、高性能で価格は割安に抑える。次期CX-5に期待したい。

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