我が日本はN-BOXが飛ぶ鳥を落とす勢いだが、カローラがもっとも売れているクルマに永らく輝いていた。共通するのはコンパクトであることで、まさに日本の道路環境を体現しているのだった。となればアメリカは!? ということで衝撃の事実を一挙に!!!!
文:古賀貴司(自動車王国) 写真:トヨタ
【画像ギャラリー】これがアメリカ版エスティマか!! 北米トヨタのラインアップがカッコよすぎるぜ(4枚)画像ギャラリー変わらないどころかカローラより人気のタコマ
アメリカにおけるトヨタの第一四半期がなかなか興味深い。やっぱり、いつの時代もアメリカでは大型ピックアップトラック需要の強さを見せつけられるのだ。
そう、トヨタの新型タコマが市場を席巻しているのだ。
3月の販売台数は前年同月比で驚愕の188.2%増となる2万3949台を記録し、第1四半期全体でも177.5%増という衝撃的な成長を遂げた。
この大躍進により、タコマはRAV4(4万1509台)、カムリ(2万9661台)に次ぐトヨタ販売第3位の座を獲得。長年人気を誇るカローラ(2万1495台)をも上回る快挙を成し遂げている。
順調なSUVに対し、やっぱりセダン勢は苦戦
タコマの躍進は、SUV全盛時代にあってもピックアップトラック市場の底堅さを証明するものだろう。
フルモデルチェンジによる洗練されたデザイン、改良された走行性能、そして充実した安全装備が顧客の心を掴んだ要因と言える。
一方、かつての主力だったセダンは全般的に苦戦が続いている。カムリとカローラは依然として高い販売台数を維持しているものの、前年比では減少傾向。
特に注目すべきはクラウン(一応、クロスオーバーではあるがアメリカではセダン扱い)の66.8%減(前年同月比)という急落ぶりだ。
高級感を前面に出した戦略がアメリカ市場のトヨタ車ニーズとマッチしていないのだろうか? また、水素燃料電池車のミライに至っては3月の販売台数がゼロという厳しい結果となった。そもそも日本ではミライの受注すら受け付けていないという状況ゆえに、何とも言えない。
日本同様、好調が続くプリウスとカローラクロス
一方、トヨタのスポーツカー部門も苦戦を強いられていることが垣間見られる。GR86は16%減(前年同月比)の1146台、スープラも11.4%減(前年同月比)の179台と振るわない。
その点、プリウスは77.4%増(前年同月比)と復活の兆しを見せており、環境意識の高まりと燃料価格の上昇が追い風となっているようだ。
実用性と環境性能を重視するプリウスの復調は、自動車市場の方向性を示唆しているだろうか?
SUV部門では、電気自動車であるbZ4Xが値下げ効果もあり102.9%増(前年同月比)の1678台と大幅増。手頃な価格帯のカローラクロスも39.8%増(前年同月比)と好調だ。ただ、ハイランダーは52.1%減(前年同月比)と苦戦している。
新型ランドクルーザー(250)は5860台の販売を記録。往年の名車の復活に期待が集まるが、クラウン・シグニア(日本名:クラウンエステート)は前身のポジションにあたるヴェンザほどの数字には届いていない。







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