マツダの最高級「センティア」が豪華すぎ!! 全長約5mでソーラーパネルまで装備で今でもインパクトが凄かった!

マツダの最高級「センティア」が豪華すぎ!! 全長約5mでソーラーパネルまで装備で今でもインパクトが凄かった!

 「こんなクルマがあったことすら忘れてた!」と小沢コージ氏が言うとおり、時代の狭間に置き忘れられたようなFRサルーンが、ここでご紹介するマツダ センティア。今見ると余裕タップリのアメ車感がもうたまらなくイカしてるぜ!!

※本稿は2025年4月のものです
文:小沢コージ/写真:望月浩彦、マツダ
初出:『ベストカー』2025年5月10日号

【画像ギャラリー】独特ゆるゆるステアリング&乗り心地!! 癒やし味ならクラウンに負けないマツダ センティア(22枚)画像ギャラリー

このナゾなアメ車感

1995年から2000年まで販売されたマツダ センティア(中古相場:40万~200万円)
1995年から2000年まで販売されたマツダ センティア(中古相場:40万~200万円)

 もう完全にノーマーク! こんなクルマがあったことすら忘れてたわ。それはバブルの残り香、最後のマツダFRフラッグシップサルーンことセンティアのしかも2代目モデルだ。

 初代はそもそもバブル崩壊しかけの1991年に生まれた全長5m弱のFRサルーンで、価格は300万~400万円台と高額。オマケに当時最先端の車速感応型4WSシステムや屋根に太陽電池を組み込んだソーラーサンルーフまで装備。

 加えて当時は高級「アンフィニ」チャンネル用に専用フロントグリルやボディ色を採用した姉妹車「MS-9」も発売。まさに最初から無理スジな高級車だったワケ。

 その後アンフィニほか5チャンネル撤退後の1995年に生まれたのがこの2代目センティア。CX-60が出る前のマツダ最後のFRプラットフォームや縦置きV6エンジンはほぼそのままに、デザインを欧風から押し出しの効いたアメリカン方向に改良。CMにも当時のシブ系ハリウッド俳優、ショーン・コネリー起用。

 ボディも2.8m超えのロングホイールベースはそのままに、全高を上げつつルーフを後方に延長。同時にリアピラー形状を変更してリア席の乗降性と居住性を拡大。当時のクラウンやセドグロ顔負けのアメ車風セダンに仕立て直したのだ。

 果たしてその急場凌ぎのイメチェン大作戦は当時成功しなかったものの、27年後の今、2代目後期のマイナーチェンジモデルに乗ってみるとなんとも味わい深い。

 見た目的にはおそらく前オーナーが施したであろうつや消しブラックエンブレムもあって微妙にストリート風テイストが入っている。

 だがその押し出しの強い縦横格子のクラシカルなグリルや微妙にジャガーっぽさが残るメタリックなモール類はほかにないエレガントさ。同時にリアの横基調のコンビネーションランプがなんともアメリカン。

 正直今に繋がるクールなマツダっぽさは皆無で、初代の欧州車風ディテールに、2代目から投入した押し出し感が加わって、なんとも無国籍的なアメ車感がプンプン漂っているのだ。

 それは室内も同様でインパネは初代譲りの水平基調でオーソドックスなウッド調パネルに、ブラウンのモケット生地が組み合わされ、どこかの高級ホテルのバーにでも来たような感じ。

レア車の殿堂『ユーセレクション』でマイナーチェンジ後の2代目1998年式距離1.9万kmが車両81万円のコミコミ82万円! ただし4WSなし
レア車の殿堂『ユーセレクション』でマイナーチェンジ後の2代目1998年式距離1.9万kmが車両81万円のコミコミ82万円! ただし4WSなし

 今回の撮影車は1998年式と古いが、走行距離わずか2万km弱の上玉なのでその年式や82万円の支払い額からは考えられないキレイさ。ヘタな新車の輸入車を買うよりよほどイイ。

 肝心の走りに関しても今のFF系国産セダンともFR系輸入車とも絶妙に違うユルい昭和セダンの味が残っている。エンジンは今となってはローパワーな205psの3L・V6だが、30kgm近いトルクもあってシミジミ走るにはピッタリ。

 乗り心地は1990年代のクラウンロイヤルサルーンほどのユルさはないが、徹底的に振動を遮断するタイプの味わいで心が落ち着く。

 かたやステアリングフィールは今回4WS付き車両ではなくて取り回しこそかったるいが、FRセダンならではのキレあり。これで古女房と箱根の温泉に行くのはまさにおあつらえ向き。

 トランク容量も広さは充分でゴルフバッグ4つは楽勝。唯一気になるのは故障だがレア車専門ユーセレクションによれば「パーツの欠品以外は心配ない」とか。故障自体は少ないので思い切って……どうでしょ?

次ページは : マツダ センティア伝説1:漂うバブルの残り香……姉妹車はアンフィニMS-9

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