5ナンバーのミニバン!? ホンダから出てたストリームがセンスの塊すぎる

5ナンバーのミニバン!? ホンダから出てたストリームがセンスの塊すぎる

 低床・低重心でロールーフという、ミニバン界に新たなスタイルを運んできたストリーム。初代モデルの勢いは凄まじく、発売から10か月で10万台を超える大ヒットとなった。7人乗りでありながら7人乗らなくても十分楽しめるパッケージングは、神のワザとでも言うべきか。センスの塊である初代ストリームをプレイバック!

文/佐々木 亘:写真/ベストカーWeb編集部・ホンダ

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7days 7seaterストリーム

2000年に登場した画期的な1台
2000年に登場した画期的な1台

 ストリームのテーマは、毎日を楽しむための7シーター。5ナンバーで7シーターだからこそ、好きなことを・好きな場所で・好きな仲間と過ごす毎日を楽しむためのクルマに仕上がった。

 広いだけではワクワクしない。必要だったのは、生活を豊かに彩る7シーターだ。

 フロアを低く平らにし、室内高を高く取りながらも全高と重心を低く抑えるという独創の5ナンバースタイルは、何者にも似ていなかった。カテゴリー上はミニバンとなっているが、セダンでもありステーションワゴンでもありミニバンでもある。

 ストリームは、高次元のスタイル・快適性・走行性能を一つに凝縮し、これまでのクルマには無かった価値と驚きに溢れたクルマだ。令和の今、このスタイリングが残らなかったのが不思議でならない。

2・3・4・5・7!? 幾重にもトランスフォームするシートが凄すぎる

シートアレンジのバリエーションが豊富というのはこの上ない強みである
シートアレンジのバリエーションが豊富というのはこの上ない強みである

 ストリームの車室内は見た目以上に広く感じる。感じるというのは、数値上はそれほど広くないのだが、乗ってみると数値のイメージとは大きく違うということ。

 5ナンバーボディに3列7人乗りというのは、かなり厳しいスタイルなのだが、広めにとられた足元スペースが、シート間の余裕を生み出す。低床プラットフォームから生み出される室内高の大きさも、室内を広く魅せるマジックだ。

 まずは基本の7人乗り。フル乗車でもゴルフバッグが積み込めるラゲッジスペースを確保しているから素晴らしい。さすがに3列目は快適とは言い難いが、ある程度の距離なら乗って乗れないことは無い。

 3列目を折りたためば、ステーションワゴンライクな5人乗りに変身。3列目はシートピローを取り外すことなく折りたためるリバーシブル仕様だ。左右独立で240mmのロングスライドをする2列目シートは、シート座面に厚みを持たせた快適仕様となる。

 2列目シートのセンターアームレストを倒せば、長尺物も積み込める4人乗りが完成する。2列目シートはベンチシートながら、アームレストを倒すことでキャプテンシートのような使い方ができるのもイイ。

 2列目シートは左右独立して倒すことができるため、大型の荷物を運ぶ時には片側だけを倒して3人乗りへ。そして2列目シートまでを倒すと、広大なラゲッジスペースが生まれる2シーター仕様となる。

2列目シートを倒した時でもラゲッジスペースには大きな段差が生まれないようになっているのがエライ。また、フロントシートを完全に倒して、2列目シートを起こしておけば、セミフラットモードというリラックススタイルにもなる。

 この豊かなシートアレンジが、様々な世代から支持を受けるストリームの屋台骨となったのだ。

ミニバンなのに人馬一体となる走り

正に走れるミニバン、欠点が見当たらないと言っても過言ではない
正に走れるミニバン、欠点が見当たらないと言っても過言ではない

 運転席に座れば、そこはコクピット。3連メーターにチタン調のメーターパネルは、ドライバーを高揚させるだろう。

 ステアリングホイールを握ってドライブを始めれば、一味違う操作フィールに驚くはず。ステアリングホイールは、フレームに軽量高剛性のマグネシウムを用いていて、自然で軽快な操舵フィールをもたらしてくれる。

 心臓部には、新世代エンジンiシリーズの第一弾として登場したDOHC i-VTECを搭載した。中低速の力強いトルクと高速での伸びはもちろん、低燃費にも寄与する新次元エンジンだ。

 さらにサラウンドフレームボディでサスペンション取り付け部などが補強され、剛性を高めながらよく動く足も生み出した。この走りの良さこそが、ストリームの販売を大きく伸ばしたポイントである。

 日本のミニバン市場に革命を起こしたストリームは、2世代14年で消えてしまった。ホンダからも、ライバルであるウィッシュを扱っていたトヨタからも、ロールーフミニバンは姿を消し、ストリーム・ウィッシュの築いたカテゴリーは、一瞬の流行のようにとらえられがちだ。

 しかしながら、スタイル・快適性・操作性・利便性といったクルマに必要な各ポイントを、高い次元で融合させてきたのが、ストリームのカタチである。ここ10年以内には、またストリームに近しいスタイルのクルマが登場して、日本の自動車市場を大きくかき回してくれるはず。

 令和の時代もまた、ストリームのようなゲームチェンジャーの登場に期待したい。

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