ホンダ「シティ」海外で超進化! タイ新型シティの実力と日本導入可能性

ホンダ「シティ」海外で超進化! タイ新型シティの実力と日本導入可能性

 初代モデルが大ヒットしたものの、日本では1995年に2代目で販売終了となってしまったホンダの小型車「シティ」。ただ海外市場ではいまも販売が継続されており、現行型は2019年に登場した7代目。世界60以上の国と地域で販売されており、初代モデルからの累計販売台数は400万台を超えるという、ホンダを代表するコンパクトカーに成長しています。かつて「トールボーイ」とよばれたホンダシティの現在の姿をご紹介しましょう。

文:吉川賢一/写真:HONDA、エムスリープロダクション

【画像ギャラリー】日本にも欲しい!! ホンダ「シティハッチバック」の1000台限定モデル「DRIVAL」(17枚)画像ギャラリー

主にアジアで活躍しているシティ

 1981年に登場した初代「シティ」。当時としては特徴的な背高スタイルから「トールボーイ」と呼ばれたシティは、その斬新なスタイルによって大ヒットしました。1986年には2代目へとフルモデルチェンジしましたが、初代モデルのように売れることはなく、国内では1995年に2代目モデルの販売終了をもって日本市場からは消滅しました。

 しかしながら、翌1996年には海外で新型「シティ」が登場。ちなみに3代目シティは「シビックフェリオ」がベースのモデルで、2002年に登場した4代目シティは日本では「フィットアリア」として販売されていたモデルです。6代目シティも日本では「グレイス」として販売されていました。

 冒頭でも触れたように、シティの初代モデルからの累計販売台数は400万台を超えるそう。その約7割がアジアやオセアニア地域で販売されているそうで、2025年3月26日から4月6日までタイのバンコクで開催されたバンコク国際モーターショーでも2種類のシティが出展されており、多くの人が見学に訪れていました。

2019年に登場した7代目シティ。写真は2024年2月にマイナーチェンジをした後期型モデル
2019年に登場した7代目シティ。写真は2024年2月にマイナーチェンジをした後期型モデル
こちらはシティハッチバックの特別仕様車、シティハッチバックDRIVAL。ボディには様々な加飾が追加されている
こちらはシティハッチバックの特別仕様車、シティハッチバックDRIVAL。ボディには様々な加飾が追加されている

現行モデルには、4ドアセダンと5ドアハッチバックの2タイプが

 現行7代目シティには、4ドアコンパクトセダンの「シティ」と、5ドアハッチバックの「シティハッチバック」が存在します。最新のモデルは、2024年2月にマイナーチェンジを受けたモデルであり、バンコク国際モーターショーでも、この最新の4ドアセダンと、5ドアハッチバックが出展されていました。

 セダンタイプのボディサイズは、全長4580~4589mm×全幅1748mm×全高1467~1480mmで、ハッチバックは全長4350~4369mm×全幅1748mm×全高1488~1501mmと、ハッチバックはセダンタイプよりも全長が230mm短く、全高は20mmほど高いというサイズ感。ホイールベースは2589mm、最低地上高は134~147mm、最小回転半径は5.0mとなっています。現行シビックは全長4650mm(ホイールベース2735mm)で最小回転半径5.7mですので、小回り性能はシティのほうが圧倒的に優れています。

 パワートレインは、セダンタイプもハッチバックも、1.0リッター直列3気筒VTEC TURBOエンジン(最高出力122PS、最大トルク173Nm)と、1.5リッター直列4気筒i-VTECエンジン(最高出力98PS、最大トルク127Nm)に駆動用モーター(最高出力109PS、最大トルク253Nm)を組み合わせたハイブリッドの2種類。トランスミッションは、ターボ車にはCVT、ハイブリッド車にはE-CVTで、マニュアル仕様はありません。燃費性能はターボ車が23.8km/L、ハイブリッド車が27.8km/Lと、なかなかの低燃費を実現しています。

 安全性能に関しても、衝突軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロール(ACC)、レーンキープアシスト(LKAS)、レーンデパーチャーワーニング(LDW)などを含むHonda SENSINGが全車標準装備となるなど、しっかりと装備されています。

 グレード構成は、ガソリンターボ車がベーシックな「S」と中間の「V」、上級の「SV」、スポーツ仕様の「RS」の4段階で、ハイブリッド車が「e:HEV SV」と「e:HEV RS」の2段階の計6種類。タイ現地での価格はガソリンターボ車が59万9000~74万9000バーツ(日本円で約265万~331万円)、ハイブリッド車が72万9000~79万9000バーツ(日本円で約322万~353万円)となっていました。

7代目シティのコクピット周り。ブラック基調のインテリアにレッドステッチ加飾などが加えられており、非常にスポーティな印象だ
7代目シティのコクピット周り。ブラック基調のインテリアにレッドステッチ加飾などが加えられており、非常にスポーティな印象だ
全長4.5m級のコンパクトな4ドアセダンだが、後席の足元スペースはとても広い
全長4.5m級のコンパクトな4ドアセダンだが、後席の足元スペースはとても広い

次ページは : ハッチバックにはRSをさらにスポーティにした「DRIVAL」という胸アツな限定車が!!

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