昭和元年から数えると、2025年はちょうど昭和100年にあたる年。昭和、平成、そして令和と、時代を経るにしたがってクルマのデザインも洗練されてきたが、なかでも特にカッコいいと思った日本のクルマ10台を、西川 淳氏に選んでいただいた!!
※本稿は2025年4月のものです
文:西川 淳/写真:マツダ、トヨタ、日産、スバル ほか
初出:『ベストカー』2025年5月26日号
スポーツカーだけじゃない!
ヨタハチはどうした? 初代シルビアは? 117クーペは? NSXやGTOも凄かったぞ! などなど、異論反論もたくさんあるでしょうけど、まずはこんな顔ぶれでいいのでは? もはや順不同ってカッコ書きしたいところですが……。
昭和40年生まれで、昭和100年の2025年に還暦を迎える筆者にとって、上位3台は物心ついた頃にはすでにカッコいい存在だった(つまり自分と同世代)。
だからほぼ60年分の想いの詰まった今、なおさらカッコよく見えてくる。特にコスモスポーツ。オリジナリティの高さという点で国産車随一じゃないか。2000GTとS30Zのカッコよさは今さら言うに及ばず、ですね。
4位以下はというと、デビューの記憶も鮮明な自分より若いモデルたち。なかでも注目は、衝撃的だった初代を超えた後継モデルたちだ。
スーパーカーブームの終盤に登場した初代RX-7は、そのリトラクタブルライトを見ただけで大コーフンしたし、ウルトラウェッジシェイプのアルシオーネはカウンタック以来の衝撃だった。
けれどもそんな偉大な初代を超えてきたFDやSVXはとにかく素晴らしいと思う。いずれも登場時には“日本車離れしたデザイン”というコピーが踊りまくった。
今見ても新鮮で現役、なかなかクラシックなデザインにならない。Z32のデザインも印象深い。今でも乗りたいと思うという意味ではS30と同じくらいカッコいいけれど、今冷静に見れば初代を上回るとまではいかなかった。
当初スポーツカーだけで10台埋まったけれど、あえて2台の非スポーツを入れた。初代エスティマはデザインとコンセプトが見事にマッチした逸品で、電動化時代の今、再度復活してほしいミニバンデザインのひとつ。
現行モデルから唯一ランクインしたプリウスは、国産車デザインの機能的真面目さを少し削ってまでカッコよさにふったベストセラー乗用車という意味で画期的だったと思う。
カッコよさの定義は人それぞれ、時代によっても変わる。今ならランクルやアルファードを入れて然るべし、だろう。あ、わが愛車セリカXX(A60)を入れ忘れたじゃないか!























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