昭和元年から数えて、2025年は昭和100年にあたる年。その間、多くの名車が登場したが、同時に「迷車」も多く現れた。その中から「迷車すぎて驚いた!」という日本のクルマ10台を、ご存知清水草一氏に選んでいただいた!!
※本稿は2025年4月のものです
文:清水草一/写真:日産、スズキ、三菱、マツダ、トヨタ、ホンダ ほか
初出:『ベストカー』2025年5月26日号
名車と迷車は表裏一体
迷車なくして名車なし、かな? 10位から発表します。
10位はツイン。特にハイブリッドは2003年登場当時としては値段が高すぎて(139万円)、迷車としか言いようがない!
9位はポルテ。助手席側をスライドドアにしたのはいいとして、後席に乗るためには助手席を倒さないとダメってのがダメすぎたと思うのですよ。乗り降りしやすさがウリだったのに。
8位は3代目セリカ。あのライズアップヘッドライトがあまりにも違和感! クーペはサイドも超違和感! ツインカムターボがあっただけに、当時の自分としては残念すぎた。
7位は9代目ブルーバードセダン。J・フェリーであれだけ不評だったのに、また尻下がりか……と思いました。ありえんだろと。
6位は2代目ホンダZ。あのミドシップのヤツです。ミドシップの意味がゼロ。これほどの失敗作はナイ。意欲作ではあったけど。
5位は2代目bB。あの妖怪デザインはあまりにも迷車すぎる。「クルマ型ミュージックプレーヤー」っていうコンセプトも迷車そのもの。
4位は地味に2代目センティア。初代がスタイリッシュな意欲作だっただけに、クラウンみたいに先祖返りした2代目は、みんな忘れてると思うけど俺は覚えてる。マツダは大変な経営危機で、つい保身に走ってしまったんですね。
3位はミラージュディンゴ。なぜああいうデザインのクルマが世に出てしまったのか。写真を見た瞬間に吹き出して、笑いが止まらなくなった。あれはすごい迷車だった。今見ると、そんなに違和感ないんだけど、当時はとんでもないカッコだった。
2位は迷車の定番、X-90。スポーツカーとRVの融合は、当時は水と油で本当にギョッとした。出たのが早すぎたんだね。
そして1位はエクサキャノピー。「え? これ何?」としか言いようがなかったなぁ。日本ではキャノピーを外すと置き場所に困るし、雨が降ると大変だしで、これぞ迷車中の迷車と言えるでしょう。























コメント
コメントの使い方7位の9代目ブルーバードセダンはJ・フェリーより先に発表されています(9代目ブルが91年9月発売、Jフェリーが91年10月東京モーターショー発表、翌年発売)。
2代目ホンダZは、登場した背景を知らなければMRにした意味は理解できません。
あの頃、前面の衝突安全対策の切り札としてMR化が注目されていて、スズキもMRワゴンはコンセプト段階では名前の通りMRとして企画されていましたし、三菱のアイ ミーブも同様の考え方でした。欧州は結果的に小型車が衰退しましたが、日本車は鋼板の高性能化や設計の工夫でFFのまま乗り越えてきたという歴史があります。