「不発に終わったヤングファミリー向けセダン」ホンダ・シビック フェリオ/ドマーニ

革新的なパッケージングを用い、コンパクトカーの礎を築いたシビック。
長い歴史のなかでワゴンの「カントリー」や5ドアの「シャトル」などが登場したが、5代目では4ドアに「フェリオ」の名が与えられた。
そのフェリオは「2カップルズ・セダン」をデザインテーマにしただけあり、セダンらしからぬスタイリッシュなデザインが特徴。VTECエンジンが搭載され、スポーツセダン的な一面もあった。
そんなフェリオの兄弟車となるのが、1992年に登場したドマーニだ。
このドマーニは、ヤングファミリーをターゲットに開発したコンパクトセダン。日本の道路環境に適したジャストサイズパッケージとし、重厚感や存在感が感じられるデザインを採用。室内はファミリーユースを前提に、開放感と包まれ感をミックスさせた空間に仕立てている。
たしかに、コンパクトセダンとしては立派だし装備も充実していた。
しかし、メインターゲットとなるヤングファミリーから支持されることはなく販売は低迷。2代目もフェリオの兄弟車としてモデルチェンジしたが2001年に消滅。フェリオ自体は順調に販売台数を伸ばしていただけに、ドマーニの不人気っぷりが際立ってしまったのだ。
余談になるが、4代目シビックでもローバーと共同開発した兄弟車のコンチェルトを発売。しかし、1世代で消滅してしまったという過去もある。
「わずか7年で姿を消した大ヒットデートカーの先人」日産・シルビア/ガゼール
美しいスタイリングでデートカーとしての人気を集めるとともに、FRレイアウトのターボ車ということで走り好きからも支持された5代目S13シルビア。
ちょっと詳しい人ならば、兄弟車としてファストバックスタイルの180SXがあったことはご存じだろうが、それ以前にもシルビアに兄弟車があったことを覚えているだろうか。そう、ガゼールだ。
ガゼールが追加されたのは3代目S110時代。装備の差異や、よりラグジュアリーな性格づけという違いはあれど基本的にはシルビアと同じで、グリルやリアコンビランプのデザインのほか、販売店が異なる程度だった。
とはいえ、ネームバリューや人気は歴史あるシルビアが圧倒していたことは明らか。
一方ガゼールは、オープン仕様に改造された車両がテレビドラマ「西部警察」で劇中車として使われ、注目を集めた。
続く4代目S12でもガゼールは設定されていたが、販売が伸び悩んだことや車種ラインナップの整理もあり、1986年のマイナーチェンジと同時にシルビアに統合。わずか1世代半、約7年をもって消滅したのである。
ちなみに、S13時代にニューカマーとして登場した180SXは、ある意味ガゼールの生まれ変わり。それが、約10年も販売されるベストセラーモデルになったことはなんとも皮肉な話だ。
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コメント
コメントの使い方アルファードとヴェルファイアの件
30はそうだが40ではそもそも計画でヴェルファイアの販売数を絞ってるのと残クレ大好きノーマルガソリン車がアルファードしか無い(安い)からですね〜