観光地的な華やかさよりも、使い勝手のよさが求められるパーキングエリア(PA)。忙しいビジネスマンにとって、強力なツールと呼んでも過言ではありません。仙台の南から埼玉まで常磐道を走る機会があったので、魅力的なPAをピックアップしてみました。
文・写真:奥野大志(Team Gori)
ここは港か!? 地元漁港の魚が楽しめる『四倉PA』
常磐道は太平洋沿岸に沿って伸びる高速道路。仙台から水戸方面に向かっていると、左手に海が見える区間もありますが、まさか地元漁港から仕入れた魚を食べられるPAがあるとは思いませんでした。
それが福島県いわき市にある四倉PA。こじんまりしたPAながら、レストラン「産直や よつくら亭」の大漁旗がタダものではない雰囲気です。店内に入っても同様で、魚をさばいているのを窓越しに見ることができ、まるで漁港内の食堂のよう。
筆者は三番人気の魚天丼をオーダーしましたが、サクサクの白身魚の天ぷらが激ウマ。混んではいましたが、サービスエリア(SA)のように席取りに苦労しないのがいいですよね。
狭小ながらフードコートが輝きを放つ『関本PA』
四倉PAを出て、さらに南下すると茨城県へ。県境を越えて最初に現われるのが北茨城市にある関本PAです。ここは四倉PAより狭く、他の高速道路も含めて最も小さいPAのように感じますが、その分、SAのように歩かなくていいのがうれしい。
フードコートに入ると、まるで町中華にいるような中華鍋(?)の豪快な音が聞こえてきました。なんでもスタミナパワーメンやニラレバ定食など、炒め物がおすすめらしく、調理中の音だったのです。
四倉PAでランチをとったばかりで、食べることはできなかったですが、あの音は間違いなく激ウマのはず。もっと言えば、そのようなワクワクするレストランが高速道路にあることがうれしくてたまりません。次は必ず実食してみます。
首都圏に近づくにつれて増えるコンビニPA
さらに南下し、東海PA(茨城県)あたりまで来ると景色は一変。関東平野に入ったことに気づきます。手前の日立中央PA(茨城県)もそうでしたが、このあたりまで来るとコンビニ併設(なぜかファミリーマートが多かった)のPAが増えます。
写真はかすみがうら市にある千代田PA。24時間営業がデフォルトで、なんでも揃うコンビニはPAとの親和性が非常に高いのでしょう。トイレと軽食チャージを素早く済ませ、ピットアウトしていく営業車をたくさん見ました。ここにはシャワールームもあるので、屋外で働いて汗をかいた人も重宝するでしょう。
常磐道は東北道と比べて通行台数が少ないはずなので、大型のSAよりも小型のPAがフィットすると思いますが、その分、人のぬくもりを感じられる所が多いと感じました。今度は時間をたっぷりとり、下り線を攻めてみようと思います。









コメント
コメントの使い方