電動化投資を大幅縮小!? ホンダが戦略を方針転換した件

戦いの主戦場は知能化に移った(中西孝樹)

 BEV目標の70万台への下方修正ばかりが注目されているが、これは経営計画の軌道修正に過ぎない。競争軸を知能化へ戦略転換することがホンダの重要なメッセージである。

 三部社長はカーボンニュートラルに向けて2040年ゼロエミッション(ZEV)100%を公約に掲げた。2030年の販売台数500万台を前提に、通過点としてZEV比率40%をベースにBEV200万台の計画を設置した。

 しかし、2030年の断面図において事業環境は激変した。販売台数360万台に対してZEV比率20%が約70万台の根拠である。最大の理由は、米国カリフォルニア州の100%ゼロエミッションを求めるZEV規制の実行が数年間は遅れる確度が高まったからである。

 単純な電動化ではなく、戦いの主戦場は知能化に軸足が移った。ホンダは人工知能に基づく次世代ADASでテスラや中国車と同様なNOA(ナビゲート・オン・オートパイロット)を提供する。

 NOAとは目的地を設定するとシステムがエンド・ツー・エンドで運転を担い、自動運転の疑似的なユーザー体験を提供するものだ。ハイブリッド×NOAはオンリーホンダの戦略性であり、差別化を実現する要素となるだろう。

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