一体何色あるんだ!? 脅威のカラバリ! 今思えばトヨタ MR-Sって個性感バツグンだったよな……

一体何色あるんだ!? 脅威のカラバリ! 今思えばトヨタ MR-Sって個性感バツグンだったよな……

 最近の新車は選択できるボディカラーが少ない。現行アルファードは3色で、ハリアーまで3色に減った。マイナーチェンジ・改良の度に、内装色やボディカラーは少なくなる一方だ。そんな昨今からすると、あり得ないほどの色パターンを持っていたクルマが、四半世紀前にあった。しかも、マイナーチェンジでさらにパターンが増えたというのだから、最近のクルマもコレを真似してほしいのですよ。

文:佐々木 亘/画像:トヨタ、ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】MR-Sは中古市場ではまだまだねらい目!? 見た目も走りもカスタムも楽しめる00年代ライトウェイトスポーツ!(12枚)画像ギャラリー

お気に入りのカラーリングはきっとある

ライトウェイトスポーツとして登場したMR-Sのカラーバリエーションは豊富だった
ライトウェイトスポーツとして登場したMR-Sのカラーバリエーションは豊富だった

 ボディカラーと内装色のバリエーションが豊富だったのは、1999年に登場したMR-Sである。ミドシップレイアウトとロングホイールベースで、前後重量配分が最適化されたライトオープンスポーツカーは、色の面でもユーザーに最適解を与えていた。

 ボディカラーは全7色。スーパーホワイトII・シルバーメタリック・ブラック・スーパーレッドV・スーパーブライトイエロー・グリーンマイカメタリック・ブルーマイカだ。ここに内装色として、ブラック・レッド・イエローの3色が組み合わせられる。

 外装色と内装色の組み合わせにNGは無く、単純に7×3色で21通りのカラーバリエーションが生まれるのだ。当時のカタログにも「お気に入りのカラーリングは、21通りの中にきっとある」と大々的に書かれており、豊富なカラーバリエーションは、MR-Sの魅力のひとつだった。

 さらに専用グレードのVエディションでは、専用ボディカラーのダークグリーンマイカを選ぶことができ、内装色にもタンが使用される。この組み合わせまで含めると、MR-Sのカラーバリエーションは22種類にもなるから、もう手が付けられない。

マイナーチェンジで廃色が出たのに……ボディカラーの種類が増えるってどういうこと?

生産終了に先立ち1000台限定で販売されたMR-S Vエディション ファイナルバージョンも特別な色づかいと組み合わせになっている
生産終了に先立ち1000台限定で販売されたMR-S Vエディション ファイナルバージョンも特別な色づかいと組み合わせになっている

 22通りのカラーバリエーションを誇るMR-Sは、2002年8月にマイナーチェンジを行う。昨今の新車だと、マイナーチェンジではことごとくボディカラーが減らされていくのだが、色にこだわるMR-Sは一味違った。

 シルバーメタリックとグリーンマイカメタリックの2色が廃止された一方で、グレーマイカメタリック・シルバーマイカメタリック・ライトブルーマイカメタリックの3色を追加している。S/Bエディションと標準モデルで選択できるボディカラーは、なんと8色に増えているのだ。

 内装色はブラック・レッド・グレーの3色が選択でき、カラーバリエーションは24通りに増えた。もちろんVエディションでは専用色としてダークグリーンマイカとタンの組み合わせが残っているから、マイナーチェンジ後のMR-Sは25通りのカラーが選択できるのだ。

 ライトオープンスポーツという特別なクルマであることは間違いないが、それでもこの色展開はやり過ぎかもしれない。しかしユーザーとしては、愛車が他人と同じ色の組み合わせにならないことは、特別感がありいいだろう。

もう少し選ぶ楽しさがあってもいいのでは?

現状7色がラインナップされているGR86。画像はスパークレッド、クリスタルブラックシリカ、サファイアブルー。さらにあと4色ある
現状7色がラインナップされているGR86。画像はスパークレッド、クリスタルブラックシリカ、サファイアブルー。さらにあと4色ある

 昨今のクルマたちも、製造工程の効率化のためとはわかっているが、もう少し色遊びをさせてくれてもいいと思う。GR86こそボディカラーが7色と頑張っているが、スープラやGRカローラは5色展開と寂しい。

 カラーバリエーションが多いイメージのあるミニバンでは、シエンタがツートンカラーを合わせて9種の展開。ノアもグレードによって選択できない色があるものの全7色と豊富だ。ただ、一部改良やマイナーチェンジで色数が減らされることが予想されており、豊富なボディカラーバリエーションを持つクルマは少なくなっている。

 クルマのイメージを大きく変えるボディカラーと、運転する時の気分を変える内装色。たくさんあった方がユーザーは楽しいと思うのだが、生産効率の方が大切なのだろうか。宝石箱のように様々な色味を選べるクルマが、これからは増えていってほしいと思う。

 

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