2025年5月、これまでの電動化計画を軌道修正すると発表したホンダ。これは「後退」と受け取るよりも、正しい方向に舵を切った「英断」であると解釈したい。ホンダを気にかけるベストカー執筆陣のお三方がホンダの明るい未来を語る!!
※本稿は2025年7月のものです
文:鈴木直也、片岡英明、渡辺陽一郎/写真:ホンダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年8月10日号
長い目で見守っていきたい:鈴木直也
正直言ってここ1、2年のスパンでは明るい未来は見えづらい。でも、もっと長い目で見なければダメということ。
ある意味、三部敏宏社長は、もの凄く強固な将来ビジョンを持っていると思うんだよね。各論ではいろいろ問題点があっても、トップが強いビジョン=理念を持っていれば、社内全体はいずれその方向に進んでいく。創業者、本田宗一郎の時代がまさにそれだった。
10年後、あるいは20年後に「あの時の三部さんは正しかった」となるのかはわからないけど、そうなるように見守っていきたいとは思います。
今後の飛躍が楽しみだ:片岡英明
ホンダは将来性がなく、この先は「やばい」という人もいる。EV戦略で海外勢に先を越され、ハイブリッド車の開発でも後手に回って自動車事業も不振だった。
が、EVシフトの計画目標を修正し、収益性を高められる構造へと軌道修正している。ホンダはエンジン屋で、卓越した技術力を持つ。
この先も、これまで培ってきた高度なエンジン技術にEV技術を組み合わせ、高性能でエコ指数も高いクルマを生み出していくだろう。メカだけでなく、デザインや運転支援なども開眼の気配だ。今後の飛躍が楽しみだね。
殻を破るヒット商品に期待:渡辺陽一郎
ホンダは経営面で窮地に陥った時、必ず殻を破るヒット商品が生まれて活路を見い出してきた。1972年のシビック、1994年のオデッセイ、1995年のCR-V、国内専売では2011年のN-BOXという具合だ。
VTECからセンタータンクレイアウトまで、ホンダには個性的な機能も多い。自動車メーカーだから常にクルマに助けられる。今後も同様だ。走りの楽しさと優れた環境性能の両立を追求する。
復活するプレリュードは、ホンダの再生に向けた前奏曲だ。この後、救世主が現われてクライマックスを飾るに違いない。



















コメント
コメントの使い方ホンダがEVシフトを発表した時、自分はEVシフトは反対でエンジン開発も捨ててはいけないとコメントした時、自分のコメントに反論してくる人がいました。
あれから、結果、ホンダはEVシフトは修正してきました。
あの時反論してきた人は、今どんな気持ちなんでしょうね?
考えが浅い人だったんだなと思いました。
救ってきたオデッセイをヒンジドアからスライドドアにして、走りを捨ててしまい単なるミニバンにしちゃったら救いようがないでしょ