車内放置NGアイテム4 電子タバコ──嗜好品が火種になることも
電子タバコは、その手軽さと利便性から人気が高いが、内部にはリチウムイオン電池が内蔵されており、車内放置による「熱暴走」のリスクを抱えている。
多くの製品は使用・保管ともに推奨温度が0〜35℃に設定されており、真夏の車内環境は明らかに危険温度域を超えている。
実際、車内に放置された電子タバコが発煙し、発火に至ったという事故報告もある。内部構造が密閉性を優先しているため、一度熱がこもり始めると放熱が追いつかず、バッテリーが膨張、あるいはショートを起こして熱暴走を引き起こす。これが始まると制御はほぼ不可能だ。
さらに、頻繁な高温曝露はリチウム電池の劣化を早めるため、加熱効率の低下や誤作動などのトラブルも増加。表面化しない“隠れた損傷”が、ある日突然の事故につながるリスクもあるのだ。
車内放置NGアイテム5 透明容器・レンズ類──“光を集める物”が火災の引き金に
水入りペットボトルや眼鏡のレンズといった透明な物体は一見無害に見えるが、車内の高温環境では予想以上に危険だ。
これらは太陽光を一点に集中させる「収れん現象」を引き起こし、思わぬ火災を招く原因となる。これは、虫眼鏡で紙を燃やす原理と同じで、透明な物体がレンズのように機能し、周囲の可燃物に火をつける可能性があるのだ。
京都市消防局が2023年に実施した収れん火災の再現実験では、晴天の屋外に水入りペットボトルを置き、その背後に段ボールを配置したところ、段ボールがわずか15分で炎を上げて燃え始める様子が確認された。
この現象は、車内に放置された眼鏡やサングラスでも起こり得る。特に、湾曲したレンズや反射性の高いコーティングが施されたものはダッシュボード上で太陽光を集めやすく、周囲のシートや紙類に引火させるリスクが高まる。
また、プラスチック製のレンズは高温にさらされると変形やひび割れが生じる可能性があり、視界の歪みや破損を引き起こす原因にもなる。
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