「高い解放感と利便性を生むミラクルオープンドア」 ダイハツ・タント

圧倒的な広さと使いやすさをウリに、若いファミリー層を中心に人気を集めるタント。初代は左右すべてのドアがヒンジ式だったが、2代目では左リアにスライドドアを採用する変則的な5ドアとなった。
見どころはこのスライドドアで、ミラクルオープンドアと名付けられたセンターピラーレス構造を採用。90度近くまで開くフロントドアと合わせれば1480mmという圧巻の開口幅を実現するとともに、抜群の開放感と優れた乗降性や積載性を手に入れたのだ。
また、後席だけでなく助手席にもロングスライド機構を採用したことで、豊富なシートアレンジが可能となった。
ちなみに、3代目は両側スライドドアとなったため、左側のみスライドドアはこの2代目だけ。そして、初代プレーリーで採用されたセンターピラーレス構造は、40年以上経った今でも生き続けている。
「老若男女が助かるオートステップを標準装備」 スズキ・エブリイワゴン

さまざまな新機構や便利装備が採用されている現代では、スライドドアに付帯する装備もほぼ出尽くした感がある。
電動ステップもそのひとつで、詳しい時期は不明ながら随分前からその存在はあった気がする。ただ、軽自動車という枠のなかでそれを標準装備したのは、2015年に登場した現行エブリイが初めて。
電動オートステップは左側のみでサイズもコンパクトだが、ステップが展開されれば地上高は220mmとなり、乗り降りがいっそうスムーズになるのだ。
標準装備となるのは最上級グレードのみだが、ノア/ヴォクシーのユニバーサルステップはオプションだし、セレナはオーテック扱いの特装車に装着されるだけ。それを考えるとかなり贅沢に感じるだろう。
しかも、両側にオートクローザーだけでなく、指先で開閉できるワンアクションパワースライドドアも標準採用。軽自動車とはいえ、あなどれない充実っぷりだ。
「時代はカードもスライドドアもタッチレス」 ホンダ・オデッセイ
ロールーフミニバンとして長らく活躍してきたオデッセイ。2013年に登場した5代目では大きく方向転換し、シリーズ初の両側スライドドアを採用する上級ミニバンに生まれ変わった。
そのスタイリングは先代よりも全高が100mm以上高くなり、いわゆるフツーのミニバンに。しかし、全高を高くするとともに超低床プラットフォームを採用することで、走りの良さはそのままに広い室内空間を実現したのだ。
そして、2020年のマイナーチェンジではスライドドアに新機構が採用された。それがジェスチャーコントロールだ。
これは、ノブに触れることなく流れる光に手をかざすことで、スライドドアの開閉が行える日本初の機能。テールゲートのハンズフリーと違って手を使うのは、利便性だけでなく品格やカッコ良さも考慮したからだという。
ただ、注目度は高かったものの定着せず2023年に廃止。短命に終わってしまった。
【画像ギャラリー】スライドドア普及の立役車をもっと見る(14枚)画像ギャラリー














コメント
コメントの使い方