トヨタライズに何があったのか? 販売から6年経ってもSUV販売NO.1のワケ

ディーラーの営業マンに聞く、ライズが売れてる理由

小さいお子さんがいるファミリーには使いやすい
小さいお子さんがいるファミリーには使いやすい

 ライズの人気が高い理由をディーラーの営業マンに尋ねると、以下のように返答された。

 「ライズはボディが小さいが、車内は意外に広い。お客様がヤリスクロスも試乗され、後席や荷室の使いやすさでライズを選ぶことも多い。またライズは納期が全般的に短い。ハイブリッドを含めて、常に3か月前後で納車できる。ヤリスクロスは納期が約6か月で、改良が実施される時は、4か月ほど前から受注が止まることもある。ダイハツが生産する(OEMの)ライズとルーミーは、安定して販売できる」。

 販売店が指摘した通りライズは実用性が高い。例えば身長170cmの大人4名がライズに乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ1つ半だから、広々感はないものの後席に座る乗員の足が前席の下にスッポリと収まる。荷室の機能も含めて、ファミリーカーとして使う時の居住性は、3ナンバー車のヤリスクロスと同等かそれ以上だ。

前後席間距離も900mmあり膝元空間も余裕がある
前後席間距離も900mmあり膝元空間も余裕がある

 また今のトヨタ車は全般的に納期が長く、受注を停止している車種も散見されるが、ガソリン車は2~3か月、ハイブリッド車は3~4か月程度と納期は短いほうなので購入しやすいことも人気の理由だろう。

 以上のようにライズは、5ナンバーサイズのボディによる運転のしやすさ、コンパクトな割に広く実用的な室内空間、SUVながらヤリスなどのコンパクトカーと同等の求めやすい価格設定、適正な納期など、さまざまな理由に基づいて好調に売れている。

荷室長755mm、荷室幅1000mm、荷室高865mm、荷室容量369LとコンパクトSUVクラスではトップレベルの大容量を誇る。2段可動式のデッキボードや後席を倒してフラットなスペースにすることで、多様な荷物に対応
荷室長755mm、荷室幅1000mm、荷室高865mm、荷室容量369LとコンパクトSUVクラスではトップレベルの大容量を誇る。2段可動式のデッキボードや後席を倒してフラットなスペースにすることで、多様な荷物に対応

 日本のユーザーに寄り沿う良品廉価によりクルマ造りは、長年にわたり軽自動車を手掛けてきたダイハツならではだろう。ライズを見ると、ダイハツが今のトヨタの欠点を効果的に補っていることが理解できる。

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