北欧・ボルボが販売するコンパクトな電動SUVのEX30に、アウトドアで映える仕様のEX30クロスカントリーが登場。北欧の香り漂う小さな冒険者が日本に合うサイズ感を武器に、アウトドア色を高めた新モデルで新風を吹かせていく!!
※本稿は2025年8月のものです
文:大谷達也/写真:望月勇輝
初出:『ベストカー』2025年9月26日号
アソビゴコロ満載のオシャレBEV上陸
今すぐEVを購入するつもりはないけれど、もしも自分が買うならコンパクトサイズのEVだろうとぼんやり考えている。
静かで、低速域の走りが力強いというEVの長所は、コンパクトサイズにもそのまま残っている。重いバッテリーを床下に積むEVは重心高が低く、これが乗り心地に対して有利に働くこともよく知られているところ。
そうしたEVのメリットを、コンパクトなエンジン車で手に入れるのはなかなか難しい。裏を返せば、コンパクトサイズのほうがEVのよさを実感しやすいともいえるだろう。
日産 サクラが3年連続で「国内EV販売ナンバー1」に輝いたのも、そのへんに理由があるはずだ。
「でも、僕はサクラより、もうちょっとオシャレなコンパクトEVがいいなあ」と日産への忖度ナシに考える人に、私はボルボ EX30をオススメしたい。
スウェーデン生まれのボルボは、北欧家具を思わせるシンプルで味わい深いデザインが特徴。しかもボディサイズはヤリスクロスをちょっと大きくした程度。
ちなみにこのサイズは、日本側の強い要望に応えて実現されたものらしい。静かで力強い走りはEVとして100点満点だし、ボルボが苦手としていた乗り心地とハンドリングのバランスも良好。
500万円台半ばの価格はちょっと高いけれど、EVで大切な航続距離は560kmと、充分以上のスペックを誇る。
そんなEX30シリーズに新たに加わったのがEX30クロスカントリー。これは、ヤリスに対するヤリスクロス的位置づけで、車高が高くなった分、乗り心地に少しだけふんわり感が増えた印象。
そのわりにハンドリングが鈍くなっていないのは、重心高が低いEVのメリットが息づいているからだろう。
車高を上げても見た目のバランスは崩れていない。むしろ、EX30の分厚いボディには、この車高がちょうどいいと思えるほどだ。
最低地上高はEX30の20mm増し。しかもクロスカントリーはAWDだから、アウトドアシーンでも活躍してくれそう。
価格は600万円台半ばに跳ね上がったけれど、標準ボディのEX30には479万円のエントリーグレードが追加されたので、こちらも狙い目だ。























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