【正しく使えている人は5%以下!??】安全装備の最前線 ヘッドレストの意外で絶大な効果と使い方


アクティブヘッドレストと、追突の衝撃を和らげるシート構造

追突された際、瞬時にヘッドレストが前上方へ移動し、頭部を支持する機構。頭部の過度な後傾を防ぎ、首にかかる負担を軽減するアクティブヘッドレスト(出典:日産)
後方から衝突された際に頸部への衝撃を緩和。衝突により乗員の腰がシートバックを押すことで作動し、ヘッドレストが斜め上方へ移動。乗員の頭部を素早く受け止める(出典:トヨタ)

 以前はヘッドレストに前後の調整機能をもつ車種も多かったが、最近は減少傾向にある。

 またアクティブヘッドレストと呼ばれる、追突時に頚部のダメージを軽減する機能をもつヘッドレストも15年くらい前に登場し、搭載されるクルマも増えた。

 これは後方からの衝撃を検知すると、ヘッドレストが前方へとスライドして頭部との距離を縮めて、前後に揺さぶられる頭部の動きを減らす働きをする。前後調整機能も、ヘッドレストと頭部の空間を縮めるためのものだ。

 その代わりアクティブヘッドレストに近い効果を、別の機構で実現しているクルマも増えている。

スバルのシートは万が一の際、シートバック全体でしっかりと衝撃を受け止め、乗員の身体への負荷を軽減。追突などにより後方から衝撃を受けた場合、ヘッドレストが前方に傾き乗員の頭部を支えることで過度の後傾を防ぎ、首にかかる負担を軽減し、ムチ打ちなどを予防する「アクティブヘッドレスト」を採用するなど細部に配慮(出典:スバル)

 例えばスバル車には、シート背もたれの内部構造に秘密がある。シートバックの内部構造に一定以上の荷重が掛かると壊れる樹脂製のリンクを組み込むことにより、後方から追突されるとリンクが破壊されて外れるようになっているのだ。

 これにより、シートを支えるスプリングの連携が無くなって身体を支える剛性が低下して身体が沈み込むようになり、ヘッドレストと頭部の距離も縮まる。

 ほかの自動車メーカーでも、ヘッドレストのステーをシート内部まで延長して、身体が沈む込む力を利用してヘッドレストを前方へと倒れ込ませる機能を盛り込んでいる車種も多い。

 これをアクティブヘッドレストと呼ぶメーカーもあるようだが、簡易的なシステムなのでアクティブと言うほどではないと思うが、一定以上の効果はある。だからヘッドレストの前後調整機能が廃止される傾向にあるのだ。

ヘッドレストの適正位置とは?

ヘッドレストの高さを調整していない状態。これでは追突されたらむち打ち症になるだろう(筆者)
正しいドライビングポジションにしたうえで、万一のときに頭部への衝撃を防ぐため、正しい位置にヘッドレストを調節した状態(筆者)
ヘッドレストの中央が、耳の上部と同じ高さになるように調節(マツダ3の取扱説明書より)

 さて、正しいヘッドレストの位置とはどこなのか? シートに座った時、ヘッドレストの位置をなんとなく高くしている人が多いのではないだろうか?

 各社のクルマに備え付けられている取扱説明書では以下のように明記している。トヨタはプリウス、カローラなどでは、「ヘッドレストの中心が両耳のいちばん上のあたりになるように調整」 、N-BOX、フィットなどのホンダの取扱説明書では「後頭部の中心がヘッドレストの中心に来るようにヘッドレストの高さを調節 」、マツダの取扱説明書では、「ヘッドレストの中央が、耳の上部と同じ高さになるように調節」と掲載されている。

 JAFでは「ヘッドレストは頭頂部と高さを合わせ、ヘッドレストと頭にすき間ができないようにします(頭頂部と高さが合わない場合には一番高くします)」としている。各社、表現の仕方が微妙に異なっている。

 ヘッドレストの高さ調整は、適正なドライビングポジションをとったら、ヘッドレストの高さをヘッドレスト中央が耳の上の位置に来るようにあたりをつけて上げる。

 そして、右耳の上の部分に右手をあて、そのまま右手を横にずらして、耳の上の部分がヘッドレストのどこにあるのか確認し、中央に来るように微調整しよう。

次ページは : 後席にヘッドレストを装備されていない例も

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