ついに復活をはたした往年のスペシャルティクーペ、ホンダ プレリュード。ホンダの予想以上に注文が殺到しているようだが、自動車評論家であり、筋金入りのエンスーである清水草一氏&渡辺敏史氏のお2人はどう感じているのだろうか!?
※本稿は2025年9月のものです
文:清水草一、渡辺敏史/写真:ホンダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年10月26日号
トンチンカンな存在だが無視できないクーペの魅力
清水「ナベちゃん、次の総理大臣は誰だろうね」
渡辺「誰でしょうねぇ」
清水「まぁ誰がなっても、そんなにドラスティックなことにはならないだろうけどね」
渡辺「でしょうね」
清水「それよりアメリカ最高裁でトランプ関税が違法って判決が出たら、大変なことになるね」
渡辺「どうなりますかねぇ」
清水「徴収した関税を払い戻してくれるのはいいんだけど、代わりにとんでもないことを言い出すかもよ。全世界の米軍基地を全廃するぞ、とか。世界の安全保障体制の崩壊だよ!」
渡辺「いろんな国が関税払わせてくださいって泣きつくかもですねウフフ~」
清水「ところで『現代のデートカー』、乗った?」
渡辺「乗りました。サイクルスポーツセンターで」
清水「あそこか……。あそこで乗っても、なんもわかんない気がするんだけど、どうだった?」
渡辺「乗るとよかったです」
清水「乗るとよかったってことは、やっぱカタチはイマイチってこと?」
渡辺「まだあんまりピンときてません」
清水「そうね。そもそもスーパーカー以外のクーペ需要がなくなってるし」
渡辺「アメリカでも苦しいでしょう」
清水「でも走りはいいんだね?」
渡辺「そうなんです」
清水「パワートレーンは基本的にシビックe:HEVでしょ。あれとそんなに変わんなくはないの?」
渡辺「シャシーがケタはずれなんですよ」
清水「そうなんだ!」
渡辺「クローズドコースだけの印象ですけど、すんごい上下動が少なくて、モーター駆動なんで、新幹線に乗ってるみたいでした」
清水「新幹線!?」
渡辺「それくらい滑らかに走るんです」
清水「足はシビックタイプRに近いわけじゃないの?」
渡辺「あんなにパツパツな感じはしなかったです。ただ、現代のデートカーって言ってるわりには、シートが手動なんですよ」
清水「あ、聞いた。そこが凄いマイナスだって」
渡辺「軽量化が目的なんですけど、デートカーならパワーシートは欲しいですよねぇ」
清水「伝統のスケベレバーも」
渡辺「助手席が電動で一瞬で倒れるとか!?」
清水「それくらいのサービス精神が欲しいね」
渡辺「ですよね。なんかトンチンカンにストイックななところが気になりました」
清水「でもまぁ、売れてるんでしょ?」
渡辺「注文はいっぱい入ってるみたいです。2025年ぶんはもう売り切れだとか」
清水「617万円もするのにねー」
渡辺「高いって感じますけど、4万ドルくらいって考えると、海外では結構安いイメージになるんですよ」
清水「そっか!」
渡辺「いまクルマって高いですから」
清水「そうね。アルファロメオ ジュニアのイタリア現地価格が530万円だもんね。プレリュードの617万円は安いかも」
渡辺「日本人には高く感じますけど」
清水「日本でも月300台のレアものだし、しばらくは取り合いだね」
渡辺「でしょうね」
清水「それでもさ、プレリュードより、シビックタイプRのほうがいいんじゃない?」
渡辺「エンスー的にはそうなります」
清水「オレですら、クーペがカッコいいっていう価値観がすでにないよ」
渡辺「でも、トンチンカンだろうとなんだろうと、クーペを復活させてくれたホンダに感謝しなくちゃって思いました。プロポーションが独特なので、しばらくはかなり注目を集めるでしょうし」
清水「街で見かけたら、走って追いかけたくなるかもね!」
渡辺「一緒に追いかけますかウフフ~」



















コメント
コメントの使い方他のFF車にも、先入観なしで今回と同じ積極性で判定してほしいです
数多くのエンスー的価値が見つかります。同じなら必ず発見できますし、価格への評も高まる。
だから、それらの記事も挙げてほしいです。こちらに関連付ければ広告にもなるでしょう