2026年以降に復活を控えた往年のビッグネームたち。名車の復活はこれまでも大いに盛り上がったが、彼らはその名に違わぬ存在となったのか? そこで片岡英明氏が、すでに「消滅→復活」の歴史を辿ったクルマを評価&採点する!!
※本稿は2025年10月のものです
文:片岡英明/写真:トヨタ、ホンダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年11月10日号
トヨタ スープラ(2002年消滅→2019年復活→2025年再度消滅)
セリカXXの後継で、1986年2月に「ハイパフォーマンス・スペシャルティカー」を掲げて登場した。このA70型はソアラと基本的なメカを共有するが、ファストバックの若々しいスタイリングだ。エアロトップの設定も魅力を押し上げた。
1993年春に登場した第2世代のA80型はワイドボディをまとい、背も低くしている。パワーユニットは伝統の直列6気筒で、主役はターボだ。2002年、厳しくなった環境規制に抗えず惜しまれつつ生産を終了した。
だが、2019年に沈黙を破って復活を遂げている。2シーターのスポーツカーになり、搭載するのは2種類のDOHC直噴ターボだ。BMW製の直6に加え、初めて4気筒も登場した。気持ちいい音色を奏で、ハンドリングも軽やかだ。アグレッシブだが、色気はない。
●トヨタ スープラ 採点
・名車の名を受け継ぐにふさわしい度:8点
・カッコよさ:7点
・走りのよさ:9点
・技術的革新度:8点
・登場時のインパクト:7点
ホンダ NSX(2005年消滅→2016年復活→2022年再度消滅)
初代はオールアルミ製モノコックなど、徹底した軽量化を図り、自然吸気の3L、V型6気筒DOHC・VTECエンジンもチョー刺激的だった。
第2世代のNSXは、SH-AWDと名付けたスポーツハイブリッドで登場する。3.5LのV6ツインターボに、フロント2基、リア1基のモーターを組み合わせ、痛快な加速を見せつけた。実用燃費もなかなかである。
また、限界知らずの異次元のコーナリング性能も自慢だ。ただし、初代で強くこだわった軽量化への執念が見えなかったのが惜しい。
●ホンダ NSX 採点
・名車の名を受け継ぐにふさわしい度:8点
・カッコよさ:8点
・走りのよさ:9点
・技術的革新度:8点
・登場時のインパクト:8点
トヨタ GR86(2000年消滅→2012年「トヨタ 86」として復活)
最後のFRスポーツクーペとなった型式「AE86」のカローラレビンと兄弟車のスプリンタートレノがルーツだ。
AE86は漫画によって人気再燃したが、イジって乗るのが楽しい軽量FRスポーツ。後継のGR86は、環境や安全など、制約の多い時代に素のままの状態で走りを満喫できる秀作で貴重な存在。
●トヨタ GR86 採点
・名車の名を受け継ぐにふさわしい度:8点
・カッコよさ:8点
・走りのよさ:9点
・技術的革新度:7点
・登場時のインパクト:8点



















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