ラニーニャ現象が発生そうな予感もあり、今年の冬も厳冬が予想される。クルマの冬支度であるスタッドレスタイヤの準備は済んでいるだろうか。準備がまだの方も、スタッドレスタイヤの寿命を迎えてしまった方も、今年はスタッドレスタイヤの買い替えに良いタイミングだ。タイヤの寿命をチェックして、安心安全な新商品を選ぼう。
文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(メイン画像=M Stocker)
【画像ギャラリー】買い替えるなら今年がベスト? スタッドレスタイヤの買い替え時期について考える(2枚)画像ギャラリースタッドレスタイヤの交換時期を見極めろ!
まず、スタッドレスタイヤの寿命はどこで見るかご存じだろうか。スタッドレスタイヤには寿命を表すマークが2つ付いており、両方のサインが示す意味を知っておかなければ、正しくスタッドレスタイヤを使うことはできない。
まずは夏タイヤと同じようにスリップサインというものがある。タイヤ側面の三角形のマークが指す先にあるもので、これはスタッドレスタイヤの夏タイヤとしての使用限度を示すもの。つまり、タイヤとしての寿命を示すものだ。
もうひとつ、スタッドレスタイヤとしての寿命を示すサインがある。それがタイヤ側面の矢印を辿ると見えるプラットホームである。これが露出したタイヤは、スタッドレスタイヤとしては使用できない。冬タイヤ規制がかかっている道路では走行できないので、注意してほしい。
また、コードに達するひび割れや傷、偏摩耗やピンチカット(タイヤの側面にコブのような膨らみ)があった場合にもタイヤの寿命となる。さらにゴム自体が硬化しても、スタッドレスタイヤは寿命を迎えたと言えるだろう。
目立った傷やプラットホームの露出が無くとも、3~5年ごとに新しいものへと取り換えるのが、冬道での安全につながる。スタッドレスタイヤは履くだけでは安全とは言えない。しっかりとした管理を行うことが重要だ。
スタッドレスを買い替えるなら2025年が当たり年
様々なタイヤメーカーがスタッドレスタイヤを出しているが、新製品が登場するサイクルは大体決まっている。おおよそ3~4年周期で新しい商品が出てきていて、2025年は各社の新作が出そろった当たり年なのだ。
今年、新登場したのが、ブリジストンのBLIZZAK WZ-1(ブリザック ダブルゼットワン)と、ヨコハマタイヤのice GUARD8(アイスガードエイト)だ。北海道・北東北主要5都市での装着率ナンバーワンのブリザックシリーズの新作と、特殊な吸水ゴムで氷上性能を革新的に向上させたアイスガードシリーズの新作には要注目。
また、2024年に登場して話題になったのが、アイス性能を大きく進化させたトーヨータイヤのOVSERVE GIZ3(オブザーブ ギズスリー)だ。新トレッドパターンが氷雪路での密着性とブロックの倒れ込みを抑制し、低温下でもゴムの柔軟性を保ってグリップ力を発揮する。価格・性能ともにバランスの取れた良いスタッドレスタイヤだ。
こちらはスタッドレスタイヤではないが注目なのが、2024年登場のダンロップのオールシーズンタイヤSYNCHRO WEATHER(シンクロウェザー)。路面状況に合わせてタイヤ自らが適した性能に変化する、次世代オールシーズンタイヤである。
タイヤメーカー各社から、最新技術の詰まった新製品が出てきている。価格や性能を吟味しながら、最適な1本を見つけてほしい。2025年のように、新作タイヤが出てきたタイミングでスタッドレスタイヤを購入しておくと、寿命が来る頃にはまた新作タイヤが登場してくる時期になる。
効きやライフが大切になってくるスタッドレスタイヤにおいて、時代の最先端を選択することは、安全対策において非常に重要だ。この時期を逃さずに、スタッドレスタイヤを新調し、安全安心の冬を過ごしてほしい。




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