走りに覚えのあるクルマというのは、どこかシャープで精悍な印象を持っているものだが、なかには「カタマリ感」のある丸っこいボディでありながらキレのある走りを見せるクルマもある。現行型日産 エルグランドもそんな一台だッッ!!
※本稿は2025年10月のものです
文:FK(自動車ジャーナリスト)/写真:日産
初出:『ベストカー』2025年11月10日号
※「ぽっちゃり系 爆速車度」は最高5点。ベストカー編集部独断で判定
爽快感のある走りを見せるV6・3.5L搭載
1997年に元祖高級ミニバンとして誕生したエルグランド。2026年春に登場する新型の一部デザインが公開され話題になっているが、ここでの主役は現行モデルの3代目。
デビューは2010年だが、威風堂々たるスタイリングや特別感、最上質を実感できる室内空間、考え抜かれた装備と取り回しのよさなどはまだまだ健在だ。
2代目まではFRが採用されていた駆動方式は、3代目では最適チューニングを施した低重心の新プラットフォームを採用したFFに刷新。これに高剛性ステアリングや高性能ショックアブソーバーなどを組み合わせることで、安定感の高いフィーリングを得られるのも、エルグランドの魅力。
そしてパワートレーン。搭載されるエンジンは、デビュー当初から現在に至るまで3.5Lと2.5Lの2種類。なかでも3.5Lは、最高出力280ps&最大トルク35.1kgmを誇るV6のVQ35DE型エンジンで、専用チューニングによりクラストップレベルの出力特性を発揮する。
バルブ制御によって低回転域ではジェントルに、高回転域ではスポーティな排気音になるのも楽しい。そして、このエンジンに組み合わされるトランスミッションは6速マニュアルモード付きのエクストロニックCVT-M6。
塊感ある「ぽっちゃり系」に見えても、街乗りから高速走行まで胸のすくような走りを存分に体感できるミニバンだ。













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