ユーザー車検を受ける人は増えているのか?
軽自動車の登録台数が増えているため、トータルでの乗用車の登録台数はこのところ年間30~40万台程度の微増を続けているが、平成12年をピークに登録車(普通車)の登録台数は減少を続けている。
そのため継続車検を受けるクルマが減っていることから、全国の陸運支局では検査場の検査ラインを減らしているらしい。
それによって1本のラインで通すクルマの台数を一定以上のモノとしている。これは検査員の人材不足にも対応したもので、1日あたりの検査台数に応じて、調整されているのだ。
実はユーザー車検自体の割合は、ここ10年ほどは微減を続けていて、普通車では8%程度になっている。
しかし検査ラインの数も減っているためユーザー車検が、1本の検査ラインを通る割合は増えている。
そのため少ない検査ラインでも滞ることなく検査をスムーズにするために案内職員を増やしてサポートを手厚くしているのである。
2年に1度、自分のクルマを持ち込むユーザー車検と違い、毎日1、2台のクルマを車検に持ち込む整備業者や代行業者にとっては、不慣れなユーザーが検査ラインで戸惑ってモタモタされるとイライラしてトラブルの原因にもなり兼ねない。そんな整備のプロからのクレーム対策にもなっているようだ。
ユーザー車検のメリットとは?
話を冒頭で触れた車検を取得するための方法に話を戻すと、車検を取得するにはディーラーや一般の整備工場、輸入車など特定の車種に特化した専門店に任せるという方法と、前述のユーザー代行車検などを行なっている車検専門業者、そしてユーザー車検という選択肢がある。
ディーラーや整備工場での車検取得は、点検整備がセットになっているため、しばらくはトラブルの不安なく乗ることができる。
輸入車や旧車などは専門店であれば、トラブルが起こりやすいウィークポイントなどを熟知しており、部品交換なども手慣れている分、安心できる。
ユーザー車検の一番のメリットは、やはり費用が安くなることだ。何よりもコストが掛かるのが人件費なのだから、自分で出来ることは自分で行なう方が、安上がりなのは明白だ。
しかも車検を自分で受けることにより、自分のクルマについての知識は確実に深まる。例えば自分のクルマの車台番号がどこに打刻されているか、知っているオーナーは少ないのではないだろうか。
新車で購入して初めての車検であれば、24ヵ月点検は後回しにして、ユーザー車検を受けてみるのもいい。
ディーラーのメンテナンスパックなどに加入している場合は、それを利用するため車検もそのままディーラーで受けることになるだろうが、そうした、しがらみがなければ、初回の車検は大体何の問題もなく取得できる。
よほど走行距離が多くなければエンジンオイルの交換以外、メンテナンスフリーで5年くらいは乗れてしまうのが最近のクルマだ。
車検を受けるには24ヵ月点検が必要だが、ユーザー車検の場合は車検に合格した後で24ヵ月点検を受けることも可能なので、車検は自分で取得して、後から24ヵ月点検だけをディーラーや整備工場に依頼してもいい。
車検取得のために整備を行なうと、念のために調整や部品交換する場合もあり、車検費用の上昇に繋がるが、車検を先に取得しておけば最低限の点検整備と消耗品の交換だけで済むからだ。
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