LEDウインカーのメリット、デメリット
LEDウインカーの装着状況を問い合わせた各社には、そのメリットとデメリットも聞いているが、ほぼ同じ回答だった。
●メリット
・省電力で耐久性に優れる
・デザイン上の自由度が高い
・反応速度が速い
●デメリット
・コスト
LEDの利点である省電力、長寿命は、当然ウインカーでも同じ。むしろヘッドライトなどに比べ、点灯している時間が短いウインカーは、ほとんどメンテナンスフリーのようだ。
2番目のメリットがデザイン。電球は点灯させるのにソケットなどの部品が必要で、どうしてもスペースが必要になる、いっぽう、LED自体が電球より小さいうえに、作動させるのに必要な点灯回路はLEDと線でつなぐだけなので、狭いスペースでも装着可能な自由度がある。
ここで、LEDウインカーのデメリットにも触れておこう。LEDは急速な普及による量産効果などで、単価がどんどん低下している。また、それが普及に拍車をかけるのだが、電球は長年の技術の蓄積があり、汎用性の高いパーツを使用するためコストは極限まで詰められている。
LEDは点灯回路を含めたトータルコストで、まだまだ電球とは差がある。ランプメーカーによると、ウインカーのユニット価格で「数倍程度」の開きがあるようだ。
もうひとつ、LEDのなかで「アンバー色」と呼ばれるタイプがある。オレンジ色を発光し、ウインカーに適しているが、以前は効率が悪かった。しかし、技術革新によって、アンバー色のLEDも明るく光るようになった。それで、欧州プレミアムカーが付加価値を高めるために採用したという。
さて、先ほど飛ばしたメリットの3番目、反応速度の速さ。
実は、今回の疑問の回答がLEDの反応速度にある。
いうまでもなく、LEDの点灯は電気信号による。電気信号だから瞬時に反応する。輸入車のLEDウインカーの点滅が、歯切れよくシャープに感じられるのはこのためだ。LEDらしいウインカーといえる。
いっぽう、電球は中のフィラメントを発光させる。表現は悪いがボワっと光る感じだ。LEDの点滅とは明らかに違う。待てよ、国産車にもLEDウインカーが普及しているが、輸入車の点滅とは違うぞ。
LEDの点灯は電気信号のON・OFFだが、点灯回路を調整することによって、光らせ方もコントロールできるのだ。従来の電球ウインカーのような点滅も可能という。
これが今回の結論だが、国産車でもLEDらしい点滅のウインカーが増えてきている。LEDウインカーも国産、輸入車の垣根がなくなりつつあるということだ。
まとめ
輸入車のみならず、国産車にも普及しつつあるLEDウインカーは、点滅方法もコントロールできる。
(写真、内容はすべて『ベストカー』本誌掲載時のものですが、必要に応じて注釈等を加えている場合があります)

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