日本では定着してないけど……アメリカ人を熱狂させる「NASCAR」を徹底解説!!

人気ドライバーTOP3は?

デニー・ハムリン(写真右)。44歳、アメリカ国籍、最上位クラスで54勝。ジョイ・ロガーノ(写真中)。35歳、アメリカ国籍、最上位クラスで18勝。カイル・ラーソン(写真左)。33歳、アメリカ国籍、最上位クラスで25勝
デニー・ハムリン(写真右)。44歳、アメリカ国籍、最上位クラスで54勝。ジョイ・ロガーノ(写真中)。35歳、アメリカ国籍、最上位クラスで18勝。カイル・ラーソン(写真左)。33歳、アメリカ国籍、最上位クラスで25勝

 トヨタで筆頭人気はジョー・ギブスレーシングのメインドライバー、デニー・ハムリン。立ち位置はヒール。NBAレジェンドのマイケル・ジョーダンと共同経営チームも持つ。

 フォードワークスのチームペンスキーでは、ジョイ・ロガーノが筆頭人気。

 GMシボレーは路面の状況変化への対応が天才的なカイル・ラーソンが人気。

【豆知識】NASCARがアメリカで人気の理由

タイヤ交換&給油はNASCARの勝負のカギ
タイヤ交換&給油はNASCARの勝負のカギ

 F1や日本のスーパーGTなどと比べると、なんでもかんでも荒っぽい。ブツけられたらやりかえす(ペイバック)は当たり前、ピットストップの給油ではガソリンをジャブジャブこぼし、ピットでホイールナットを締めきれずに走行中にタイヤ脱落などなど。

 クラッシュに巻き込まれて頭にきたドライバー同士がつかみ合いのケンカも。

 まあ、最近はコンプライアンスが厳しく問われるために、ドライバーもチームもある程度わきまえるようになったが、レースでトラブればチーム無線はテレビの生放送に耐えられるレベルではなく、時間を置いて「ピーサウンド」だらけになるのは珍しくない。(アメリカの生放送は数秒程度のディレイを設けることがほとんどなので、生放送でも不適切なワードを「ピー音」処理できるのだ)

 つまり、クルマの戦いよりも人の戦いが表面で出てくるのが魅力だ。

 レースは3ステージ制なので、クルーチーフによる頭脳戦という面にファンが「沼る」。ステージポイントを優先する作戦、またタイヤの状態を温存しながらペース配分を重視するロングランでのセッティングを優先するなど、3~4時間という決勝長丁場でも最後まで目が離せないレース展開が珍しくない。

【NASCARのココがすごい01】年間のレース数

カップシリーズは驚きの年間36戦。2月から11月までほぼ毎週開催という、走るほうには地獄、見るほうには天国だ
カップシリーズは驚きの年間36戦。2月から11月までほぼ毎週開催という、走るほうには地獄、見るほうには天国だ

 カップシリーズはなんと年間36戦。2月から11月までほぼ毎週開催という過密スケジュール。

 第26戦までのレギュラーシーズンで獲得ポイントトップ16人でプレーオフを戦う。第27戦から3レースごとに4人が脱落し最終戦で王者決定。プレーオフ中は、非対象ドライバーも混走して通常レースを行う。

 さらにワンランク下のエクスフィシリーズやトラックシリーズが併催している場合、カップドライバーが掛け持ち参戦も。年間50戦を超えるドライバーもいる。

【NASCARのココがすごい02】観客動員数

デイトナ500は毎年2月に開催されるNASCAR最大レースで、集客は約20万人とケタ違い
デイトナ500は毎年2月に開催されるNASCAR最大レースで、集客は約20万人とケタ違い

 2月のフロリダ州デイトナ500は会場周辺のキャンピングカー客も多く、約20万人(!)が詰めかける。そのほか特徴的なレーストラックが、テネシー州ブリストル。1周858mのハイバンクで収容人数はなんと約15万人。客席がそそり立つ建物構造となっている。

 また、1990年代以降NASCARが大ブレイクしたことで、主戦場だった米南部から米中西部や米西部でNASCAR目当ての収容人数5万~10万人のレーストラックが続々オープン。

 ただし、コロナ禍以降、場所によってはカップシリーズでも空席が目立つこともあり、NASCARは開催地の変更やさまざまなアトラクションの導入など新しいアイディアを駆使して動員効果を狙っている。

次ページは : 【NASCARのココがすごい03】TV視聴者数

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