ドライバー・歩行者が“今日からできる”安全対策
では、どうすれば横断歩道の安全性を高められるのか。
ドライバーにまず求められるのは、「横断歩道では止まる可能性がある」と常に意識し、手前でしっかり減速することだ。歩行者が見当たらなくても、いつでも停止できる速度で接近するのが基本である。
夜間や雨天時は歩行者がとにかく見えづらい。ヘッドライトの照射範囲だけに頼らず、周囲の暗がりも意識して走行する必要がある。

歩行者側も、安全のためにドライバーへ“渡る意思”を伝える工夫が必要だ。一歩前に出て姿勢を見せる、軽く手を挙げるなどの合図は、ドライバーにとって非常にわかりやすい。
もちろん「止まってくれるだろう」と勝手に判断するのは危険で、止まる気配がないクルマがいれば、一度立ち止まる勇気も必要だ。左右確認を怠った急な横断も事故のもとであり、わかりやすい動きを心がけたい。
JAFでは歩行者に優しい運転を広める「思いやりティドライブ」プロジェクトを推進しており、社会全体で歩行者優先の文化を根づかせることが、事故減少のカギとなる。
横断歩道で止まらないクルマの問題は、一部のドライバーだけの問題ではなく、社会全体で向き合うべき重大な交通課題である。停止率が過去最高となったとはいえ、まだ4割のクルマが止まらないという事実を、私たちはもっと真剣に受け止めるべきだ。
次に横断歩道を通るとき、あなたがドライバーであれ歩行者であれ、ほんの少しだけ“周囲への思いやり”を意識してみてほしい。その小さな一歩が、事故のない未来へと確実につながっていくのである。

コメント
コメントの使い方記事の指摘も尤もで
ごく普通のドライバーは、気づいたら止まると思います
止まらないのは見えてない(ドライバーが悪い)か、渡るか判断できてない場合(渡る側も悪い)が多い筈
渡りたい時は恥ずかしがらず、ちゃんと手を挙げてほしい。実行してる子供やお爺さん達はどこでも止まって貰えます
運転というのは後続車含め全体の利益・スムーズな交通を確保する義務があるので、無暗やたらに止まったら迷惑車になってしまいます