現在ではそのイメージが薄れつつあるものの、かつてクルマはステータスの象徴だった。今回は、クルマに憧れを持っていても予算的に少々苦しいという見栄っ張りのおじさんにオススメしたい、低価格なのに豪華なクルマを紹介。
文:長谷川 敦/写真:スバル、トヨタ、日産、マツダ、メルセデスベンツ
【画像ギャラリー】見栄もロマンも手放せない「見栄っ張りおじさん」のプライド爆上げ車5選(17枚)画像ギャラリー新車で買える安価なゴージャスモデル
●マツダ CX-30
今や市販車の中心的存在になったともいえるクロスオーバーSUVには、比較的安価なモデルから高級車まで幅広いモデルが存在しているが、マツダのCX-30なら今回のテーマにピッタリ。
注目点は車体サイズで、マツダ製クロスオーバーSUVで、コンパクトカーのMAZDA2とプラットフォームを共有するCX-3はやや小さく、それより大きめのCX-5は日本国内には少々大きすぎるという難点があり、その中間にあたるCX-30は“ちょうどいい”大きさなのだ。
そして重要なポイントがルックスだ。
近年のマツダ車は車種を問わずに共通の顔つきを採用していて、CX-30でもそれは同様。
洗練されたデザインには高級感もあり、コンパクトカーより大きめのCX-30なら、オジサンが乗っていても違和感なし。
気になる価格も2WDモデルなら277万2000円~と、手の届きやすい設定がうれしい。
●トヨタ ノア
クロスオーバーSUVと並んで変わらぬ人気を維持するミニバンも、いまやトヨタのアルファード/ヴェルファイアに代表される高級車が増えている。
そんな“アルヴェル”の価格は、最も低いアルファードの2WDモデルであっても510万円とかなり高額であり、気軽に購入できるものではない。
でも、ひと目で低価格とわかってしまうミニバンはちょっと……という人に注目してほしいのが同じトヨタのノアだ。
現在は2022年デビューの4代目が販売されているノアは、この世代で全グレードが3ナンバーサイズになって高級感がアップした。
ベーシックモデルのXグレードでは価格が約283万円から設定されているが、安価とは思えない見た目の良さが秀逸。
より高級なグレードではエアロパーツが装着されていかつさも増すし、それでもアルヴェルに比べればはるかに安価で入手可能なのも魅力的だ。
中古で狙うならこのモデル
●メルセデスベンツ Cクラス(4代目)
高級感のあるクルマなら中古車でもOKという人は、海外製のモデルも視野に入れられる。
たとえばメルセデスベンツのCクラスなら、比較的安価で程度の良い中古車が流通している。
メルセデスベンツというと高級車とのイメージを持たれがちだが、Cクラスはそもそもがメルセデスベンツのなかで中級に位置するモデルであり、アッパークラスのクルマではない。
それでも現行型5代目モデルの新車価格は735万円~とかなり高いのは事実だ。
ひるがえって中古車をチェックすると、4代目(2014~2021年)なら100万円台で販売されている個体もあり、これなら購入のハードルがグッと下がる。
もちろん、中古であっても良コンディションのものなら高額になるので、安価な個体を実際に購入する場合は細かく状態を確認しておきたい。
●日産 スカイライン(13代目)
クルマ好きでない人にもその名を知られる日産のスカイラインは、現行モデルの13代目が登場してからすでに10年以上が経過している。
つまり、中古車市場には現行型スカイラインも数多く流通しているということになる。
スポーツ志向の強いクーペ&セダンだったスカイラインは、1957年に初代がデビューした歴史あるモデルだ。
GT-Rに代表される高性能車を多数輩出したスカイラインシリーズだが、2008年からはGT-Rが車種として独立し、その後に販売が開始された13代目スカイラインは、以前よりもラグジュアリー感を強めている。
13代目スカイラインはセダンモデルのみのラインナップで、アメリカでは日産の上級ブランド・インフィニティからQ50として販売されている。
見た目も高級感を全面に押し出したものとなり、このクルマに乗っているのであれば見栄とロマンの両方が満たされること請け合い。
肝心の価格だが、新車は約544万~694万円と高額なものの、販売期間の長さもあって手頃な価格の中古車も流通している。
そんな13代目スカイラインの中古価格は平均で220万円程度、100万円台で取り引きされる個体も少なくない。
オジサンになってもスカイラインは永遠のあこがれ。今こそその夢をかなえる好機かもしれない。





















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コメントの使い方ノアの無謀な戦いよ