「ミドシップのフィーリングを手軽に」 トヨタ・MR-S
前後の車軸間に最大の重量物であるエンジンを搭載するミドシップレイアウトは、高い旋回性能が大きな利点だ。それゆえレーシングカーやスーパーカーに積極的に採用されているが、決して高嶺の花ではない。MR-Sなら、ミドシップの走りを手軽に楽しめる。
1999年にデビューしたMR-Sは、公式でのアナウンスこそないものの、実質はMR2の後継車。コンパクトなサイズに変わりはないが、クーペスタイルからフルオープンに生まれ変わった。
運転席後方に搭載されるエンジンは1.8リッターの1ZZ-FE。最高出力140psとハイパワーではないものの、圧倒的に軽い車重(2004年の改良以前は全車1トン未満)により走りはかなり痛快。ミドシップらしい鋭いハンドリングやフットワークの良さが楽しめたのである。
ちなみに、当初は5MTのみだったがデビュー翌年に5SMT(5速シーケンシャルマニュアルトランスミッション)を追加。この5SMTはクラッチ操作不要の2ペダルマニュアルで、シフトレバーやシフトスイッチを操作するだけで変速が可能。もちろんAT限定免許で運転できる。
また、2002年のマイナーチェンジ時に5MT、5SMTともに6速となった。
MR-Sが販売されていたのは約8年間。しかし大ヒットに至らなかったこともあり、中古車市場での流通量はそれほど多くはない。
ただ、下は30万円台から上は300万円オーバーまであり、希望に沿った車両を探すことができるはず。100万円以下の物件は豊富だ。
「ロードスターとクーペのイイとこ取り」 BMW・Z4(先代)
オープンスポーツ・Z3の後継として世に送り出されたZ4。現行モデルにあたる2代目は、2009年5月に日本へ導入された。
第2世代となったZ4最大の特徴は、なんといっても従来のソフトトップからリトラクタブルハードトップになったこと。つまり、これまでのロードスターとクーペを統合したカタチになったわけだが、これにより手軽にオープンエアーが楽しめるとともに、クローズド時の遮音性や快適性も向上。軽量アルミニウム合金を用いたルーフは約20秒で開閉が可能だ。
ロングノーズショートデッキのスタイリングは初代から引き継いだもので、ダイナミックなデザインは鍛えたアスリートの肉体をイメージしたという。
日本仕様は当初、2.5リッター直6自然吸気の「23i」、3リッター直6ターボの「35i」というラインナップが基本だったが、その後ハイパワー仕様の3リッターターボを搭載する「35is」を追加。さらに、2013年には2リッター直4ターボの「20i」が新たに設定されたが、代わりに「23i」が消滅した。
日本では7年以上販売されていたため、市場にはそれなりの台数が流通している。しかも、下は50万円台から上は300万円オーバーまでと、価格帯はかなり広い。
ただし、そのなかでも比率が高いのが2年半しか販売されなかった23i系。絶対的な速さは3リッターターボ勢に劣るが、シルキー6と呼ばれる直6のフィーリングやオープンスポーツの走りを100万円の予算で堪能できるのだ。
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