ジャパンモビリティショー2025において、日産のBEV「アリア」のマイナーチェンジモデルが初披露されました。従来のデジタルVモーションから一転、LEDヘッドライトとシグネチャーライトを組み合わせたブーメラン型ライティングやボディ同色で仕上げたフロントパネルによって、よりクリーンで未来的なフェイスに進化。新色「翡翠乃光(ヒスイノヒカリ)」の追加やインテリアのカラートーン刷新など、プレミアム感も一段と高まっています。ただ、進化したのは見た目だけではありません。実は中身も大きく進化しています。
文:吉川賢一/写真:NISSAN
【画像ギャラリー】「小さなアリア」誕生!! 新型リーフの新デザインを写真で詳しく(23枚)画像ギャラリー最新Google搭載ナビで使い勝手が激変!
新型アリアの中身で大きく改良されたポイントのひとつが、インフォテインメントシステムです。エクストレイルのマイチェン版や新型リーフ、そして新型エルグランドにも搭載されるGoogle搭載の最新システムが採用されました。
これによって、Googleマップのリアルタイム交通案内を利用することができるほか、スマホからクルマへの目的地共有も簡単に。事前にスマホで調べた目的地が、クルマのインフォテイメント画面内にリスト表示されるので、これまでよりもスムーズに出発することができます。
地図更新の手間やコストの心配もなく、精度の高いGoogleアシスタントの音声認識操作が利用できる点も、運転中にはありがたい機能。チャットや予定管理も同期ができるうえ、Google Playアプリの使用も可能ですので、お気に入りの曲を楽しみながらのドライブも、これまで以上にスムーズに行うことができます。
V2L追加で「走る蓄電池」に
また、従来モデルでは家庭向けのV2H(Vehicle to Home)に限られていた給電機能が、マイナーチェンジモデルではV2L(Vehicle to Load、車外給電)にも対応した点も大きな進化。先行して登場する新型リーフと同様のV2Lシステムが採用され、最大1500W出力に対応したコンセントを車内に備えるほか、外部充電ポートからV2Lアクセサリーアダプターを介して電力を取り出すことも可能。キャンプや屋外イベント、停電時などにおいて、アリアをそのまま「移動式電源」として活躍できる点は、BEVとしての価値を大きく広げるアップデートです。
もっとも、このV2L機能自体はトヨタのbZ4Xをはじめ、アクアやRAV4 PHEV、ホンダN ONE e:、N-VAN e:、三菱アウトランダーPHEVなど、他メーカーでは既に広く普及している装備です。従来型アリアには車内コンセントが搭載されておらず、給電手段はアクセサリー用12Vシガーソケットからの給電(最大150W程度)に限られていたため、今回の対応はようやくのキャッチアップともいえます。
電欠のリスクは考慮しなければなりませんが、一般的な1000Whクラスのポータブルバッテリーと比べれば、BEVは圧倒的な大容量電源です(アリアは66,000~91,000Wh)。非常時やアウトドアシーンにおいて、大きな安心感をもたらしてくれる存在となるでしょう。



























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