脳汁が止まらない!! コルベット史上最強モデルキターー!! 最高出力1064馬力V8エンジン搭載な「ZR1」に乗ってみた! 

脳汁が止まらない!! コルベット史上最強モデルキターー!! 最高出力1064馬力V8エンジン搭載な「ZR1」に乗ってみた! 

 GMジャパンからも販売されているシボレー コルベット。改めてご紹介するまでもない、アメリカを代表するスポーツカーだ。その現行型「C8」に、本国アメリカでハイエンドバージョン「ZR1」が発表された。最強コルベットに早速試乗!!

※本稿は2025年11月のものです
文:木村好宏、TG キムラ・オフィス/写真:GM ほか
初出:『ベストカー』2025年12月26日号

【画像ギャラリー】気分はまるでトップガン!! アメリカンスピリッツの最高峰V8エンジンを搭載!! デンジャーゾーンのハイウェイを駆け抜けるシボレー コルベットZR1!(16枚)画像ギャラリー

「アメリカの魂」史上最強コルベットに試乗

シボレー コルベット ZR1。現行のC8型をベースとしたコルベットの最高峰モデルだ
シボレー コルベット ZR1。現行のC8型をベースとしたコルベットの最高峰モデルだ

 シボレー コルベットはアメリカを代表するスポーツカーで、GMジャパンから販売されているC8と呼ばれる現行モデルは2020年に登場した8世代目にあたる。今回このモデルにハイエンドバージョンの「ZR1」がアメリカで発表された。

 長さと幅に対して高さがわずか1.2mなので、初対面ではまるで巨大なスケートボードのよう。その一方、最大で0.5トン以上のダウンフォースを発生するワイドに広がるリアスポイラーがただモノではないことを誇示している。

 サイズのわりにはタイトなキャビンに低く腰を下ろし、スターターボタンを押し、スロットルを踏み込むと、勇ましい音が後方から響き渡る。しかし、そのサウンドはエグゾーストシステムの長さを抑えられるミドシップの利点ゆえに、排気干渉の少ない澄んだものだった。

 アメリカ史上最強と言われる新設計でLT7と名付けられたV8エンジンは、フラットプレーン・クランクシャフトや排気バルブからターボチャージャーまでの経路を最短にするために、排気マニホールドに一体化された76mm径のモノスクロールターボチャージャーなどが採用されている。

 ちなみに、このGM製のスモールブロックV8エンジンが「ジェミニ(※)」と名付けられたのはNASAのエンジニアが好んでコルベットに乗っていたからだと言われる。いかにもアメリカらしいエピソードだ。

(※1961年から1966年にかけ、マーキュリー計画とアポロ計画の間に行われたNASAの2度目の有人宇宙飛行計画であるジェミニ計画のこと)

まるで戦闘機!? 騒音規制的に正規輸入できないのがつらい……

大型のリアウイングをはじめとするカーボン製の空力パーツが追加で装備されているのが外観上の特徴。最高速度時には約544kgものダウンフォースを発生する
大型のリアウイングをはじめとするカーボン製の空力パーツが追加で装備されているのが外観上の特徴。最高速度時には約544kgものダウンフォースを発生する

 発揮するダイナミック性能は0~100km/hの加速が2.6秒、最高速度は346km/hとヨーロッパのスーパーカー並みで、ニュルブルクリンク北コースでは6分2秒台の記録を達成している。

 まずはハイウェイへ入り、前方が空いたのでスロットルを深く踏み込むと、その加速はまるで航空母艦から発進するジェット機を彷彿させるもので、思わずトップガンのワンシーンを思い起こしてしまった。

 一方、後輪駆動に加え、後輪ステアも持たないスパルタンなシャシーは荒れた一般道ではかなりハードでハーシュネスを隠せなかった。

 このZR1のベース価格はおよそ18万ドル、日本円に換算すると約2780万円。絶対的な価格は馬鹿にならないが、フェラーリやポルシェなどの欧州勢と比較してみるとコスパが圧倒的に高い。

 ただし残念ながらこのZR1は日本の騒音規制を満たさないためにGMジャパンによる正規輸入は現状では期待できない。

 実はこうしたローカルな規制が現在日米の関税問題にも関わっているという事実も確かだ。今回の試乗はアメリカンスポーツカーを見直すことができたのと同時に、文化や規制について考えさせられた非常にいい機会だった。

【画像ギャラリー】気分はまるでトップガン!! アメリカンスピリッツの最高峰V8エンジンを搭載!! デンジャーゾーンのハイウェイを駆け抜けるシボレー コルベットZR1!(16枚)画像ギャラリー

次ページは : 最強のNA搭載車! コルベットZ06

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

2026年に登場するクルマたち!「レストモッド」の世界へようこそ『ベストカー1.26号発売!』

2026年に登場するクルマたち!「レストモッド」の世界へようこそ『ベストカー1.26号発売!』

ベストカー1.26号 価格650円 (税込み)  カレンダーも残りあとわずか。今号が202…