軽自動車界では長くホンダN-BOXの天下が続いてきたが、2026年は状況が変わりそうだ。N-BOXに負けじと各社が優れたモデルを投入し、戦国時代に突入しそうな気配なのだ。N-BOXの伸び悩みを分析しつつ、2026年に注目すべき4台を選んでみた!
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】4台のお姿をここからタップリ見て!(14枚)画像ギャラリー軽自動車は日本のクルマ市場の屋台骨
2025年1~11月に、国内で新車として売られたクルマの内、36%を軽自動車が占めた。また商用を除いた軽乗用車に限ると、50%以上が全高1700mmを超えるスライドドアを装着したスーパーハイトワゴンになる。
スーパーハイトワゴンの高人気は、軽自動車の販売ランキングを見ても明らかだ。直近の2026年11月は、軽自動車の販売1位はホンダN-BOX、2位はスズキスペーシアで、この2車種はスーパーハイトワゴンだ。3位のダイハツムーヴ+ムーヴキャンバスは、スーパーハイトワゴンではないが、後席側のドアがスライド式になる。そして4位のダイハツタント、5位の日産ルークスは再びスーパーハイトワゴンだ。
特に軽自動車の販売1位になるN-BOXは、小型/普通車を含めた国内全体の販売1位でもある。先代N-BOXが発売された2017年以降は、ほぼ一貫して、N-BOXが国内の年間販売1位を守り続けている。
ただしN-BOXの好調に陰りが生じていることも事実だ。N-BOXは2024年5月に、スペーシアに抜かれて国内販売の2位になった。さらに2025年10月には、ムーヴ+ムーヴキャンバス、スペーシア、タントにも抜かれ、N-BOXは4位に下がった。小型/普通車のトヨタヤリス(ヤリス+ヤリスクロス+GRヤリス)を含めた総合順位は5位であった。
なぜN-BOXの売れ行きが伸び悩んでいるのか?
2025年10月にN-BOXが大きく後退した一番の理由は、届け出台数の減少だ。前年の10月に比べて24%減った。ほかの販売上位車種は、横ばいか増加だったから、N-BOXの落ち込みが目立った。
問題は2025年10月のN-BOXが前年に比べて24%減った理由だ。明確な理由は見つけにくいが、前月、つまり2025年9月が2025年度上半期決算の最終月に当たり、販売に力を注いだ反動もあったと思われる。
この「販売」とは一般ユーザーに向けた売却とは限らない。新車の在庫を届け出して中古車市場に卸し、販売台数を粉飾する届出済未使用中古車も含まれる。
以上のようにN-BOXの販売1位は、いろいろな方法で保たれている。それでも前述の通り減少してきた。先代N-BOXは2019年に1か月平均2万1125台を販売したが、2025年1~11月は1万6889台であった。2025年の売れ行きは、先代型の2019年に比べて20%も少ない。
ここまで下がった理由としては、先代型に比べて大人しいカスタムのフロントマスク、質感の下がったインパネ、収納設備の削減などが挙げられる。現行N-BOXは、全般的にコスト低減の影響が強く感じられ、発売後に値上げも繰り返したから売れ行きを下げた。
N-BOXの座を狙う魅力的な4モデルがこれ!
そこでN-BOXに代わる新しいスーパーハイトワゴンの選び方を考えたい。
■買い得派/充実装備で価格が安い:スズキ スペーシアX(170万5000円)
衝突被害軽減ブレーキや運転支援機能に加えて、両側スライドドアの電動開閉機能、エアコンの冷気を後席へ送るスリムサーキュレーター、ロールサンシェード、前席シートヒーター、後席センターアームレスト、オットマンのように使える後席マルチユースフラップなどを標準装着する。
これだけの充実装備で価格は170万5000円だから、N-BOX標準ボディの173万9100円に比べて買い得度が強い。
■子育て派/乗降性が優れ価格は割安:タントX(161万7000円)
タントは左側のピラー(柱)をスライドドアに内蔵した。そのために左側のドアを前後ともに開くと、開口幅が1490mmとワイドに広がる。
この機能が子育て世代には便利だ。例えば雨が降っている時、ワイドな開口幅を生かして、ベビーカーを抱えたまま乗り込める。後席の頭上と足元が広いため、子供をチャイルドシートに座らせる作業も車内で行える。運転席のロングスライド機能も用意され、予め後方に寄せておくと、ドライバーは降車せずに運転席まで移動できる。
このようなユニークな機能を採用して、標準ボディのXは、価格を161万7000円に抑えた。
■SUV派/アウトドアで便利に使える機能を満載:デリカ ミニ Tプレミアム4WD(238万7000円)
デリカミニはフロントマスクに野性味があり、ルーフレールもオプション設定している。最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)は160mmで、悪路のデコボコも乗り越えやすい。荷室には汚れを落としやすい加工も施した。
車両の性格を考えると駆動方式は4WDが相応しいが、車両重量も1トンを超える。そこでターボエンジンを搭載するTプレミアムを推奨したい。
■バランス派/運転感覚が上質:ルークス ハイウェイスターX(191万9500円)
ルークスに突出した特徴はないが、運転感覚を綿密に煮詰めた。ステアリング操作に対して、車両が進行方向を正確に変えて、スーパーハイトワゴンでは車線変更を行った時の揺り返しなども抑えられている。
また衝突被害軽減ブレーキは、ドライバーから見えない2台先を走るクルマの動きもチェックして、異常が生じた時には警報を発する。
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