一方でデメリットがまったくないわけではない。代表的なのは高温・高負荷時の油膜強度が低下しやすい点だ。高速道路での連続走行や、山道でエンジンを高回転まで回すような使い方では、粘度が低いぶん油膜が薄くなりやすい。
ただし、これは極端な使い方をした場合の話であり、通常の街乗りや法定速度内の高速巡航では問題になるケースは少ない。メーカーが推奨する粘度範囲内であれば、エンジン設計上も想定された使い方だ。
もうひとつの注意点は古い設計のエンジンである。クリアランスが広めに設計された旧世代エンジンでは、あまりに柔らかいオイルを使うと油圧が安定しない場合がある。この場合は、低温側の流動性を確保しつつ、高温側の粘度もある程度確保した粘度選びが現実的だ。
実例で考える粘度選び 0W-20と5W-30はどう使い分ける?

では、実際にどの粘度を選べばよいのか。ここでは代表的な0W-20と5W-30を例に、冬場の使い分けを整理してみよう。
■0W-20が向いているケース
0W-20は低温流動性に非常に優れた粘度で、冬の始動性を最重視する人に向いている。
・通勤や買い物など短距離走行が多い
・早朝や深夜にエンジンをかけることが多い
・ハイブリッド車や最新の低燃費エンジン
こうした条件では、0W-20のメリットが最大限に活きる。特に現代のエンジンは0W-20前提で設計されているものも多く、メーカー指定であれば冬場も安心して使える。
■5W-30が向いているケース
5W-30は低温性能と高温時の油膜強度のバランスが良い粘度だ。
・高速道路の走行が多い
・山道や長距離ドライブをよく走る
・多少年式が古めのクルマ
このような使い方では、5W-30が安心感をもたらす。冬でも十分な始動性を確保しつつ、暖機後や負荷がかかった場面での油膜保持力に余裕がある。
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