エスティマの復活はありえるのか?
またアル&ヴェルが好調に売れているため、サイズの近いエスティマを開発しても、ムダに終わるのではないかという心配もあった。トヨタはホンダに比べると商品開発における失敗を恐れる傾向が強く、エスティマを廃止した。
そこでトヨタの開発者に次期エスティマについて尋ねると、以下のように返答された。
「現行アル&ヴェルのプラットフォームを使って次期エスティマを開発すれば、天井が少し低くて軽いボディを生かし、タイヤサイズも工夫することで、環境性能の優れたLサイズミニバンに仕上げられる。新しいミニバンのあり方も追求できるが、その計画は今のトヨタには一切ない」。
今のトヨタはアル&ヴェルを含めて優れた商品を開発しているが、最もダメなのは、この開発者が述べているような無念さを残していることだ。
3代目エスティマが2016年にマイナーチェンジを受けた時、同年8月の対前年比は、300%近くまで跳ね上がった。
発売から10年も経過しながら、フルモデルチェンジを行わず腰の引けたマイナーチェンジで済ませたのに、前年に比べて3倍のユーザーがエスティマを購入したのだ。トヨタは、この時にエスティマを買ったユーザーの気持ちをしっかり受け止めるべきだ。
まとめ
結論をいえば、オデッセイは今の路線を踏襲しながら、ユーザーにもう少し優れた機能を理解してもらえる努力をしたい。アル&ヴェルが備えていない優れた機能がたくさんあるのに、まったくアピールされていないからだ。
エルグランドは、セレナの開発者からアドバイスを受けながら、フルモデルチェンジしなければ売れ行きの回復は望めない。今の日産を見る限り、エルグランドは現行型で終了する可能性が高い。
エスティマは今でもファンが多いから、フルモデルチェンジを行って復活させるべきだ。アル&ヴェルと基本部分を共通化しながら、床と天井を低く抑え、オデッセイのメリットで述べたような機能を与える。
つまりアル&ヴェルをLサイズミニバンの主流に据えて、同時に次期エスティマをアンチの最高峰にするわけだ。
主流とアンチを両方そろえ、市場を1人で完結させてこそ、日本のトヨタだ!
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