「最後の1台」に何を選ぶ? 突然の脳梗塞・心疾患でも車が勝手に停まる! 60代以上が絶対選ぶべき“ドライバー異常時対応システム”搭載車リスト

「最後の1台」に何を選ぶ? 突然の脳梗塞・心疾患でも車が勝手に停まる! 60代以上が絶対選ぶべき“ドライバー異常時対応システム”搭載車リスト

 高齢ドライバーにとって最も怖いのは、運転中の体調急変である。心筋梗塞や脳梗塞といった突然の発症は誰にでも起こり得るものだ。そんな万が一に備える最新装備が「ドライバー異常時対応システム」。各メーカーで進化を続けるこの機能の実力と搭載車種をチェックしておきたい。

文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock(トビラ写真:metamorworks@Adobe Stock)、国土交通省

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ドライバー異常時対応システムとは? 各社に違いはあるのか?

プリウスのドライバー異常時対応システムは、走行中に体調急変などで運転操作ができなくなった場合、LTA(レーントレーシングアシスト)が作動中にドライバーの無操作状態を検知し、音・表示・減速で警告後、自動的に車線内で減速・停車させる機能
プリウスのドライバー異常時対応システムは、走行中に体調急変などで運転操作ができなくなった場合、LTA(レーントレーシングアシスト)が作動中にドライバーの無操作状態を検知し、音・表示・減速で警告後、自動的に車線内で減速・停車させる機能

 近年、安全装備の進化は著しく、自動ブレーキや車線維持支援はもはや当たり前の存在となった。その次に注目されているのが、ドライバー自身の異常を検知する機能である。

 ドライバー異常時対応システムとは、運転中のドライバーの操作状態や視線、ステアリング操作の有無などを監視し、異常があると判断した場合にクルマが自動で減速・停止し、周囲への警告や救命要請まで行うシステムのことだ。

 このドライバー異常時対応システムの記事化したいと思い立ったのは、編集部に、ある1本の電話がかかってきたのが発端。60代の女性とおぼしき方だったが「運転中に心筋梗塞や脳梗塞になってしまった時に、自動的に路肩に停止してくれる機能が付いたクルマを、終のクルマにしたい」というのだった。

停止は単純停止式のほか、車線内停止方式、路肩等退避方式がある(出典:国土交通省)
停止は単純停止式のほか、車線内停止方式、路肩等退避方式がある(出典:国土交通省)

 本題に戻ろう。ドライバー異常時対応システムの基本的な流れはこうだ。まずドライバーの操作が一定時間確認できない場合、警告音や表示で注意喚起が行われる。それでも反応がない場合は、ハザードランプを点灯しながら減速し、車線内で停止。さらに先進モデルでは、通信機能を使ってコールセンターへ自動通報し、救急要請につなげるところまでカバーしている。

 各メーカーで名称や細かな制御には違いがある。トヨタは「ドライバー異常時対応システム」、日産は「SOSコール連動機能」、ホンダは「トラフィックジャムパイロット連携の異常時対応」、スバルは「ドライバー異常時対応システム(アイサイト)」といった具合だ。

 違いのポイントは主に3つある。ひとつはドライバー監視の精度で、カメラで顔や視線をチェックするタイプと、ステアリング操作のみで判断するタイプがある。

 もうひとつは停止方法で、単純停止方式、車線内停止方式、路肩寄せまで行う路肩内退避方式がある。さらに重要なのが通信機能の有無で、コールセンターへの自動通報ができるモデルは安心感が段違いだ。

 つまり同じ「異常時対応」といっても、対応レベルには差があるため、選ぶ際はその中身をしっかり確認することが重要である。

いざという時のために、どのクルマに付いてる?

新型RAV4のドライバー異常時対応システム。路肩寄せ機能はZ、GR SPORTにメーカーオプション。ドライバー異常を検知した場合、警告を発しドライバーに操作を促すほか、ハザードランプなどで車外に異常を報知しながら自車線内、または路肩に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援
新型RAV4のドライバー異常時対応システム。路肩寄せ機能はZ、GR SPORTにメーカーオプション。ドライバー異常を検知した場合、警告を発しドライバーに操作を促すほか、ハザードランプなどで車外に異常を報知しながら自車線内、または路肩に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援

 では実際に、どのクルマに搭載されているのかを見ていこう。

 まずトヨタ。クラウン、プリウス、アルファード、ヴェルファイア、ハリアー、RAV4など、最新世代のトヨタセーフティセンス搭載車に広く採用されている。

 特にクラウンやアルファードでは、ドライバーモニターカメラと連携し、異常時には減速・停止からヘルプネットによる通報まで行う完成度の高いシステムとなっている。多くの場合は標準装備だが、一部グレードではセットオプション扱いとなり、おおむね数万円規模での設定となる。

 日産はアリアやエクストレイル、セレナなどに搭載。プロパイロットと連携し、ハンズオフ状態でもドライバーの異常を検知すると安全に停止する。さらにSOSコール機能と連動することで、オペレーターによるサポートも受けられる。こちらも上級グレードでは標準装備が中心だ。

 ホンダはレジェンドに搭載されたトラフィックジャムパイロットが代表例である。自動運転レベル3技術の中核として、ドライバーが応答しない場合には安全停止を行う仕組みが組み込まれている。現行ラインアップではアコードやステップワゴンなどにも、簡易的な異常検知機能が搭載されている。

フォレスターのドライバー異常時対応システム(出典:国土交通省)
フォレスターのドライバー異常時対応システム(出典:国土交通省)

 スバルはアイサイトの進化として、レイバック、インプレッサ、クロストレック、フォレスター、レヴォーグ、WRX S4などに採用。ステアリング操作がない場合に警告し、それでも反応がなければ減速停止する機能を持つ。さらに通信サービス「SUBARU STARLINK」との連携で救助要請も可能だ。

 マツダはCX-60やCX-80などの新世代ラージ商品群において、ドライバー異常時対応機能を採用。ステアリング操作や車線維持状況を監視し、異常時には自動停止を行う。今後の展開が期待される分野だ。

マツダCX-60のドライバー異常時対応システム(出典:国土交通省)
マツダCX-60のドライバー異常時対応システム(出典:国土交通省)

 軽自動車でも動きはある。ダイハツやスズキでも、車線維持支援と連動した簡易的な異常検知機能が搭載され始めており、今後さらに普及していく可能性が高い。

 重要なのは、この機能が「もしもの命綱」であるという点だ。60代以上のドライバーにとってはもちろん、長距離運転をする人や家族を乗せる機会が多い人にとっても、安心感は非常に大きい。

 万が一の時に、自分だけでなく周囲の人も守る。そのための備えとして、ドライバー異常時対応システムは確実に「選ぶべき装備」になりつつあるのである。

※国土交通省による非常にわかりやすい「ドライバー異常時対応システム」の動画はこちら!

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