オートエアコンの設定温度は25℃が最適解なのか?
「エアコンは25℃設定が燃費にいい」という話を耳にすることがある。しかし実は、“25℃だから特別に燃費がよくなる”という単純な話ではない。
オートエアコンは設定温度に向けて自動制御しているため、設定温度が低ければコンプレッサー稼働時間は増え、高ければ減る。つまり理論上は設定温度を高めにしたほうが燃費には有利だ。
メーカーが推奨する最も効率のいいオートエアコンの設定温度は何度なのか? 世界8カ国の開発拠点と78の生産拠点を有する「カルソニックカンセイ(現マレリ)」の見解(2017年8月10日広報資料)では、日本車は「25度」、欧州車は「22度」が温度設定の中心のため、この温度を基準にすることをオススメするとのこと。
とはいえ、28℃設定で暑さを我慢していては本末転倒である。汗だくで運転すれば集中力低下にもつながる。
そこで現実的なバランスとして語られることが多いのが25℃前後なのだ。
実際には外気温や日差し、乗員数によって快適温度は変わるため、「絶対に25℃」という正解は存在しない。ただ、多くのクルマで25℃前後に設定すると冷えすぎず、コンプレッサー負荷も極端に高くなりにくい傾向がある。
また、オートモードを積極的に使うのも重要だ。手動で風量や吹き出し口を細かく調整するより、オート制御に任せたほうが効率よく車内温度を管理できるケースが多い。
特に最近のハイブリッド車やEVは空調制御がかなり高度化しており、オート任せのほうが結果的に電費・燃費がよくなることも珍しくない。
アイドリングストップと冷房はどう使い分ける?
最後に悩ましいのが、アイドリングストップ車での冷房問題だ。信号待ちでエンジンが停止すると、「急にエアコンがぬるくなった!」と感じた経験がある人も多いだろう。
ガソリン車では、エンジン停止中はコンプレッサー駆動が制限されるため、冷房性能が低下しやすい。特に猛暑日や渋滞時は、車内温度上昇がかなり不快になる。
そのため最近では、エアコン負荷が高いときにはアイドリングストップをキャンセルする制御も増えている。また、ユーザー側でアイドリングストップをオフにするのもひとつの方法だ。短い信号待ちで頻繁にエンジン停止・再始動を繰り返す状況では、快適性を優先したほうがストレスは少ない。
特に小排気量のクルマは、アイドリングストップ復帰後にエアコン負荷で加速が鈍く感じることもある。
一方でハイブリッド車は事情が異なる。電動コンプレッサーを採用しているモデルが多く、エンジン停止中でも冷房性能を維持しやすい。真夏の渋滞でも比較的快適性が高いのはハイブリッド車の大きな強みだ。
燃費も快適性も両立したいなら、「エアコンを我慢する」のではなく、「効率よく使う」のが今どきの正解である。暑さが年々厳しくなる日本の夏では、賢く冷やして安全・快適に走ることこそが最重要なのである。
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