トヨタのSUVラインアップの中で、いま最も話題を集めているクルマのひとつが2025年12月にフルモデルチェンジを果たした新型RAV4と、ロングセラーを続けるカローラクロスであろう。価格帯も性格も異なる両車だが、SUV選びの土俵では否応なく比較対象になる存在だ。デザインや走行性能はもちろんだが、実際の購入を考えるなら避けて通れないのが、価格と装備のバランス、そして納期の問題である。今回は、その3点に絞って両車を比較していきたい。
文:佐々木 亘/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】GRスポーツのフロントフェイス似すぎだろ!! 違いをとくとご覧あれ。(56枚)画像ギャラリー価格とグレードで分かれる立ち位置
新型RAV4は、ガソリン車と2WDを廃止し、全車ハイブリッドかつE-Four(電気式4WD)に統一されたことで、先代と比較して価格帯が大きく上昇した。エントリーグレードの「Adventure」が450万円、上級の「Z」が490万円というのが現在の出発点であり、2026年3月に追加されたPHEVモデルは「Z」が600万円、スポーティな「GR SPORT」は630万円に達する。
一方のカローラクロスは、エントリーグレードが276万円、最上級のGR SPORTが389万5000円というレンジで展開されている。単純に並べれば、RAV4はカローラクロスの上限とほぼ同じ価格帯からスタートする計算であり、両車の間には実質的に「クラス一つ分」の価格差があると考えてよいだろう。
装備で見える進化の方向性
装備の面でも、両車が向いている方向性には違いがある。新型RAV4は12.9インチの大型ディスプレイや、3Dビュー機能付きのパノラミックビューモニターを備え、ソフトウェア基盤に新開発の「アリーン」プラットフォームを採用したことで、将来的な機能更新にも対応できる設計となっている。上級グレードにはカラーヘッドアップディスプレイが標準装備され、GR SPORTには専用のダンパーやボディ補強パーツも与えられた。
対するカローラクロスは、Toyota Safety Senseを全車標準としたうえで、上位グレードにアドバンストパークやブラインドスポットモニター、ステアリングヒーターなどを段階的に標準化してきた。両車ともにGR SPORTを持つ点は共通しているが、RAV4が次世代を見据えたソフトウェア面の進化を前面に出すのに対し、カローラクロスは安全装備の積み重ねという堅実な方向で商品力を高めている印象だ。
「今買えるか」という現実 ―― 納期の壁
価格や装備以上に悩ましいのが、納期の問題である。新型RAV4は、全グレード全モデルで受注停止状態。欲しくても買えないというのが現実だ。
対してカローラクロスカローラクロスについても事情は楽観できない。改良モデルへの移行期ということもあり、現状は10か月~1年待ちといった様相。それでもカローラクロスに関しては注文を受け付けているから買うことはできる。この差はかなりデカい。
価格を抑えたいならカローラクロス、装備や走破性を重視するならRAV4、という単純な図式は成り立つものの、「今すぐ買えるかどうか」という観点ではカローラクロスに軍配。顔やクラスの似ているクルマ同士であるが、現実的な購入選択肢としてはカローラクロスしか土俵に乗らない状態なのだ。
装備の差も大きいように見えるが、実用的な部分ではそれほどない。トヨタのミドルサイズSUVを購入するということなら、カローラクロスで決まりだ。
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