無意識にやっている運転時のクセが、同乗者や周囲のドライバーから冷ややかな目で見られていることがある。気づかぬうちに好感度をダダ下げしてしまう“嫌われドライバー”の典型的な4つの行動を見ていこう。
文:井澤利昭/写真:写真AC
【画像ギャラリー】知らないうちに嫌われてるかも…(7枚)画像ギャラリー歩行者への無言の圧力!? 百害あって一利なしの「ジリジリ前進」
赤信号での停止中、ブレーキペダルを少し緩めてジリジリと前進をするクルマを見かけたことはないだろうか。
早く発進したいという気持ちの表れなのか、はたまたAT車のクリープ現象で無意識にやってしまっているのかはわからないが、この「にじり寄り」とも言われる運転は、周囲に思いのほかプレッシャーや不快感を与えてしまう悪癖のひとつだ。
このにじり寄り運転の良くないところは、まず何といっても目の前の歩道を渡る歩行者や自転車に不安な気持ちを与えてしまう点。
ルールを守って横断歩道を渡っているにもかかわらず、およそ1~2トンもある鉄の塊が、少しずつとはいえ自分の方へと向かってくる状態は、「このまま突っ込んでくるのではないか?」という危機感や恐怖心を歩行者に抱かせることになる。
また、周囲を走るクルマのドライバーも、そのクルマが動くのか動かないのかの判断が難しく困惑するはず。
例えば、指示信号(矢印信号)で右折しようとしている対向車がいた場合、赤信号のはずの直進車がジリジリと前へ出てくる動きをしていると、その動きが読めず安全な右折の妨げとなってしまう。
さらにこのにじり寄り運転は、場合によっては違反へとつながるケースも。
ジリジリと前進し続けて赤信号で停止線を越えて進行してしまうと、道路交通法第7条「信号機の信号等に従う義務」などに抵触する可能性がある。
その結果、信号無視として取り締まりの対象となるおそれがあり、普通車では違反点数2点、反則金9000円が科される。
加えてにじり寄り運転はクルマに悪影響を与える可能性も。
ブレーキを引きずりながらの中途半端な前進は、ブレーキパッドやローターに無駄な摩擦を生じさせ、わずかではあるものの部品の寿命を縮める要因にもなりかねない。
信号待ちでほんの数m前進したところで、目的地への到着時間が早くなることはない。停止線できっちりと止まり、青信号に変わるまでブレーキペダルをしっかりと踏み続けるのが、成熟した“大人のドライバー”の証と言えるのではないだろうか。
後続車もイライラ! 渋滞の引き金にもなる「青信号での出遅れ」
信号が青に変わっているにもかかわらず、一向に発進しようとしないクルマも、周囲を強くイライラさせる典型的な嫌われドライバーだ。
その原因はさまざまで、単純に青信号に気がついていない集中力欠如から、スマートフォンに気をとられていたり、カーナビの画面を注視していたことなどが考えられる。
信号が変わるタイミングは、交差点の規模や交通量によって異なるものの、青信号の点灯時間は一般的な交差点でおおむね数十秒程度。
クルマ1台あたり約2秒から3秒の間隔で交差点を通過すると考えると、もし先頭のクルマの発進が5秒遅れたとすれば、後続のクルマの2台から3台ほどは、その青信号では交差点を通過できなくなるという計算になる。
「たかが数秒程度気にしなくても……」と思う人もいるかもしれないが、交通量の多い都市部や幹線道路であれば、わずかな発進の遅れが積み重なることで、思った以上の渋滞を引き起こす可能性もある。
さらに後続車のドライバーからすれば、青信号になった瞬間の発進に備えて準備をしていたにもかかわらず前のクルマが動かないことは、けっこうなストレスに。
ちなみに、こうした場面で後続車側がついやってしまいがちなのが、前のクルマに発進を促すためにクラクションを鳴らしてしまうこと。
道路交通法第54条では「危険を防止するためやむを得ない場合を除き、警音器を鳴らしてはならない」と定められており、取り締まりの対象ともなれば違反点数こそないものの、反則金3000円が科されることになる。
イライラさせられたあげく反則金を支払うことになれば、まさに泣きっ面に蜂。ここはじっとこらえて待つしかない。
近年は「ながらスマホ」に対する罰則が厳罰化されており、2019年の道路交通法改正により、運転中にスマートフォンを手に持って通話したり、画面を注視したりする行為は、保持だけでも違反点数3点、反則金1万8000円が科されることに。
赤信号の停止中であれば「ながらスマホ」での違反とはならないものの、スマホを見たり操作し続けたことによる発進の遅れは、やはり後続車に大きな迷惑をかける。
操作に夢中になるあまり、自転車やバイクが接近していることに気がつかないこともあり、重大な事故へとつながる可能性も。
信号はもちろん周囲の状況を常に確認したうえでの迅速でスムーズな発進は、円滑な交通の流れを生み出し、安全運転に貢献する最低限のマナーだ。
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